評価:★★★☆☆ 2.7
あらすじ
交渉バトル×異世界ファンタジー=ギルドマスター小説!?
「1つのパイを2人が食べたがっている。ギルコさんはどうしますか?」
オルエイザ大陸の未開拓地方アドセラにある森林の村“ ラドル ”。
“ 異世界 ”へと続く森があると言われている村に、一件のギルドがあった。
ギルド『クローバーエース』は村長から村の開拓を請け負ったギルドであり、そこにいるギルドマスターはどんなアイテムでも鑑定できる“ 審美眼 ”の能力を持っていた。
無職の冒険者“ リッツ ”は妹の“ ルル ”と共にラドル村につき、地図を売るためにギルドへ向かった。
訪問した先のギルドで彼を待ち構えていたのは16歳のギルドマスター、“ ギルコ・ギルミー ”であった。生真面目だけどちょっぴりアザトい美少女ギルドマスター、ギルコさんとウソつき冒険者との交渉バトル。
没落貴族の遊び人、“ エテンシュラ・フィールド ”、
中二病の魔法剣士、“ マハラド・カシード ”、
隻眼の盗賊団、“ 黒き山林 << シュバルツ・バーウド >> ”、
そして、“ 欺く者 ”がギルコさんをダマシにかかる。
ギルコさんは故郷を守るために、彼らの仕掛けたウソを見破っていく。RPGのクエストを与える側であるギルドマスターがクエストをこなしていくラノベ風ファンタジー小説。
ギルコさんは冒険者と交渉を重ねていく中で、交渉の意味を考えていく。
――交渉とは駆け引きか? それとも、出し抜くものか? はたまた、お互いの要求をすり合わしていくものか?
交渉を武器に戦う少女は、厳しい決断を迫られていく――。
時代:未登録
舞台:異世界
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
ファンタジーの醍醐味ともいえる練られた世界観とその世界の上で繰り広げられる舌戦と緊張感が本書の魅力だと思います。序盤-あざとく鋭いギルドマスター「ギルコさん」の推理が爽快。中盤-大きな問題、一人一人の活躍に目が離せなくなります。終盤-追い詰められる展開に最後まで緊張し、そしてファンタジーを最大限に楽しめるでしょう。世界観が物語で生きています。テンプレとかチートとかハーレム以外で深くファンタジーを楽しみたい方、一読することをお勧めします。