評価:☆☆☆☆☆ 0
ただのしがない魔族の男爵でしかなかったジャーイルは、ちょっとしたアクシデントから魔王に次ぐ大公の一人を倒してしまい、その後継の座に就くことになってしまった。これはそんなジャーイルが、脳筋ばかりの魔族の中で、いかに平穏に暮らすかを目指し過ごした、新任1・2年時の物語。ブラコンで我侭な妹、最強の女王様、女好きの親友、やや変態の魔王様、厳格な家令、無表情な部下等々に囲まれつつ、ジャーイルの平穏な日常は今日も続いていくのであった。
3年目以降を続編「魔族大公の平穏な日常」→「恐怖大公の平穏な日常」として書いています。
話数:全52話
ジャンル:異世界ファンタジー
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
あらすじだけみると、魔族や魔王というなろうに多くみられる単語が並んでいて読むのを避けてしまう方もいるかもしれません。些細なことで悩むくせに図太く。自分は頭脳派と主張する脳筋。思わずおいおいと突っ込んでしまう人物達に引き込まれました。なによりほのぼのしていて微笑ましい。他の方のレビューにもあるように面白いのひと言に尽きます。はやく続編が読みたくて仕方がありません。
面白い。 この一言に尽きる。 コメディー感溢れる内容は、思わず笑ってしまう要素がたくさん詰まっている。 魔族の種類によって美的感覚が違ったり。 人型だったり動物型だったり。 敬礼の方法が可笑しかったり。 魔族の世界観や価値観などをきちんと作ったうえで、主人公とのズレを喜劇として描いているところが笑いを誘う。 中でもダントツなのが、個性豊かなキャラクターたちである。 彼らの発言や行動は、時に作者すらも振り回し、物語を紡いでいるようだ。 主人公も魔族らしい自由過ぎる発言で魔王様を困らせているのだが、周りを固める同僚や部下たちがあまりにも濃すぎるせいで、平穏に暮らすという目標が叶わないのが不憫でならない。 しかし、そこも笑えるネタの一つなので、彼には今後も頑張ってもらいたいと思う。 この作品は完結済みだが続編が連載中なので、そちらも一緒に読むことをオススメする。