評価:★★★★☆ 4
俺――岸川 夕は気が付けば地球から記憶のみをコピーされ、ダンジョン・マスターという種族になっていた。
「ダンジョンを作り、お馬鹿な冒険者をおびき寄せ血祭りに上げるのです!」サポートにつけられた天使のリーチェはそう言うが、俺には一般的なダンジョンを作る気はなかった。
なぜならこの世界。とんでもなく不安定で、放っておくとあっという間に地獄が顕現する欠陥世界なのだ。ダンジョン・マスターも天使もそれを防ぐための管理要員でしかない。そのために俺は、この世界で前代未聞と称される事になるダンジョンを作る事に決めた。ダンジョンの心臓部たるダンジョン・コアの設置場所として俺が選んだのは、アルヴェン王国の王都にある、とあるアパートの一室だった。
雰囲気:未登録
展開:未登録
物語では悪とされる魔王それを打ち倒すのが勇者であり、かつそれを創り出すのは神。そしてその従者である天使は、物語では正義とされる……そんな所謂テンプレを、この作品は綺麗に360…540度ほどひっくり返している。以下少しのネタバレを含むかも知れません。そういうのが嫌いな方はここで本文に行くことをオススメします。この物語では、魔王は善であり同時に正義である。そして魔王は天使と共謀し、ダンジョンを作っているのだ…!マッチポンプをしたり、ダンジョンコアの場所が想定外の所だったり…悉く予想をひっくりかえしてくれるこの作品は、なろうテンプレに飽きた人にとてもオススメです!文章も読みやすく、テンポもすごくいいです!!