評価:★★★★☆ 3.5

 静岡の清水に独りアパートへ住む四十歳の高村和道は、一ヶ月前に仕事を首になり退屈な日々を過ごしている。背は高く細身の高村は高校時代水泳部。体は頑丈である。卒業後は営業職を転々とし、腰を据えられなかった。仕事嫌いの高村は商品を売らないため、今まで基本給だけで生活をし、仕事時間は自分の趣味に充てていた。首を切られては失業保険をと、過去同じくり返しをして来た。現在も先週から失業保険をもらい始めたので、まだ仕事を探さない。
きょうは二月二十九日で四年に一度のうるう年。めでたく思い夜は一杯やることになる。読書好きでもあり、図書館へ行くと顔なじみのなにをしているのかわからない守口に会い競輪へ行こうと誘われる。現れた彼はベンツに乗っていたので怪訝した。でも彼は急な用事が入り、競輪はまたの機会となる。途中で降ろしてもらうと、プロ野球のオープン戦がある模様で、高村はそれを観戦する。身なりも優れない守口は、五十過ぎであり図書館によくいる男。なぜベンツを乗れるのか疑問となる。
 その夜、昔同棲した女性に酔った勢いで電話をすると、夫の暴力によりすでに離婚しているという。高村はいまだ彼女に未練があり、思い出アルバムを日ごろ眺めていた。電話で意気投合をし、山城昌美と翌日会うことになる。再会すると容姿に驚く。以前より極細の身体である。前夫の暴力により、昌美は心の病にもなっていた……。


話数:全5話

登場人物
主人公属性
  • 未登録
職業・種族
  • 未登録

時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録

その他要素
注意:全年齢対象