異形の魔道士 完結日:2015年3月29日 作者:IOTA 評価:★★★★☆ 4魔物の脅威に席巻されつつある凄惨な世界。そこに忽然と現れた機械を纏いし異相の戦士。彼も、彼を取りまく者たちも互いの未知に戸惑いながら、秘めたる動機を胸に進み続ける。その終点で彼らを待ち受ける世界の真実とは。SFダークファンタジー。この小説はアルファポリスさまにも掲載しています。 ※極めて残酷な描写を含みます。 2015年3月29日、完結しました。 話数:全60話 ジャンル:その他 ファンタジー 登場人物 主人公属性 主人公最強 職業・種族 ロボット 時代:未登録 舞台:異世界 雰囲気:シリアス 展開:未登録 その他要素 バトル・戦記 パラレル ヒロイズム 三人称 仲間 本格 残虐描写 注意:R15 残酷な描写あり なろうで小説を読む
狩猟者は情け容赦なく襲いかかり全てを奪い去っていくが、その狩猟者も強大な力の前では無力。弱肉強食の常であり、食物連鎖の法則である。狩られる存在に堕ちた人類は、絶対的強者アバドンに対抗すべくき存在ヘカトンケイルを作り出した。その一人が、H09――主人公ケイルである。戦士に休息は無く、異世界に飛ばされようとも待ちうけているのは血と消炎の臭いが立ち込める戦場。情け容赦ない現実は何処までも追ってくるのだ。襲いかかる敵を排除しながら旅をするケイルと相棒アーシャとが辿りついた真実とは?僕は完結まで読んでいないが、結末もまた残酷な気がしてならない。戦士に休息が与えられるとしたら、死しかないからだ。それでも僕は願う、戦士に一時の休息が与えられんことを。センチメンタルな感情を抱かせてしまうSFダークファンタジーが「異形の魔道士」だ。読まずには死ねない作品だと太鼓判を押しても良い。
文章には重みと迫力があふれています。残酷で容赦なく追い詰めていくのが当たり前な世界観。読んでいるこちらまで追い込まれるような感覚!けれども重いだけではなくくすっと笑えるシーンや登場人物達のお互いをさりげなく想う気持ちが温かく心地いいです!!!1人1人が己の意思を持ち迷いさまよっている様子が素晴らしいです!!!これだと決めたつもりでも心のどこかで迷っているところや悩み後悔しながらでも前に進む姿が愛おしくなってきます!!!テンプレに飽きた!でも王道やラブ要素が含まれていなければ読みづらいという人にもお勧めです!!!万人受けではないですが重い雰囲気とくすっと笑えるギャグを合わせもつ素晴らしい作品です!!!
冒頭から続く伏線はストーリーのバックボーンの堅実さを予感させ、しっかりした“物語”として読者を惹きつける。主人公のSF兵器や現行の銃器に関して、作者様の深い造詣が窺える緻密な情報が随所に織り込まれ、物語に厚みを持たせている。生々しいほどの心理描写は登場人物に人間を感じさせ、死臭漂う残虐描写と濃密な戦闘描写は読む人の心に何かを遺す。しかし堅苦しいだけじゃなく、ニヒルなギャグやマニアックなネタが含まれ、絶妙な微笑を誘う。氾濫した異世界モノの中で一際異彩の輝きを放つ。並行世界に焦点をあてた本物の異世界モノ。ギャグのストライクゾーンであろう20代から30代の諸兄、ダークな雰囲気と読みごたえ、銃器戦闘への知層を求めるなら、これは読むべき小説だ。作風に見合うように頑張って本格っぽく書いてみました。面白いです。お勧めです。
『主人公は現代日本の高校生で、ある日異世界に行くことになりました。そこで神様からもらったチート能力で大活躍します』こんなテンプレ設定が大好き――を通り越して、そういうテンプレ設定しか認めない、という方にはオススメできません。主人公がいた世界は、現代日本じゃない。そもそも普通の人間でもない。タイトルには魔道士とありますが、『どこが魔道士?』くらいの勢いで話は進展しています。異世界召還・主人公最強といったお約束キーワードを含みながらも、安直な異世界モノではなく、オリジナリティがある。というか、テンプレな異世界モノに対する、作者さんの反骨精神が随所に現れてます。だから先が気になる期待があります。もう一度言います。テンプレ設定しか認めない、という方にはオススメできません。ですが、それから離れたモノもアリではないかと思う人は、ぜひ一読を。