鉄パイプの魔法使い

まず、『鉄パイプの魔法使い』と言うネーミングが作者さまの感性を押し出す上手さを凝縮させていてグッドジョブですなぁ。ストーリーのバランスは秀逸！　世界背景的な嬉しさ、悲しさ、大人の駆け引き、そして不可思議な世界観を丁寧にテンポよく描写しています。個々のキャラクターたちも背景がはっきりしているので想いや欲望がしっかり交差してむむむっと唸ってしまうほどよく考えられていますなぁ。ファンタジー……そう、なろう系チートのファンタジーとは一線を違える、物語そのものが成長していくなろう系成長ファンタジーを皆様、春の夜長に読まれてみてはいかがでしょうか。

皆様はファンタジーと言ったらどういうものを想像しますか？私はなろう民ということもあるのでしょうが、どうしても異世界転生だとか、なろうにありふれている設定のものを思い浮かべがちです。皆様の中にも、そう考えている人は少なくないのではないでしょうか。ですが、この作品を見てその考えは変わりました。鉄パイプ。鉄パイプです。紛れもなく鉄パイプです。タイトルからして他とは類の異なる何かがあります。私もこのタイトルに惹かれて読み進めた人間でもあります。ファンタジーにおける鉄パイプ、それを聞いてどういう展開が想像できますか？予想を覆す鉄パイプサバイバルに、あなたも確実に虜になってしまう筈です。王道されど鉄パイプな王道。鉄パイプに魅力を感じる人がいるなら、ぜひ読んでみることをおすすめします！

最初は奇抜なタイトルに眼を魅かれました。しかし内容はもっと素晴らしいです！描写がしっかりしてます。特に食べ物！　それに戦闘シーン特に巨大な生物を描くのがとても上手な先生です！　表現が緻密です！物語も王道のファンタジーです。魔物、道具、人物造形など設定も細かいです。読書の秋に本を読まれたい方は是非！何より週に一度更新してくださるので更新日が待ち遠しくなる作品です！　この度、最終章ということなのでレビューさせて頂きました。お勧めです！(*^^)v

　皆さんはこの『鉄パイプの魔法使い』というタイトルを見て、何を連想しましたか？　私はてっきり「鉄パイプをステッキ代わりにする魔法少女の戦いか？」と思い読み始めたら……いきなりのサバイバルです。主人公は異世界に召喚されてチート能力をもらったニートではありません。まず、生きるための戦いが待っています。そう、これはサバイバルなのです。さらに話が進むにつれ、様々なキャラが登場します。そして少年は少しずつ、大人の階段（いろんな意味で）を昇ります。どうか皆さん、少年の成長と、様々なキャラが織り成す物語を楽しんでください。　あと蛇足かもしれませんが、作者のパン×クロックスさんは様々な映画に詳しく、さらにお子さんもいらっしゃる方です。作品を読めばわかりますが、少年の心と大人の知識を併せ持つナイスガイです。