評価:★★★★☆ 4.1
退廃的な生活を送る武内日真理は、ある雨の夜、全裸の美少女・シャロを発見する。
目覚めたシャロは、外の何もかもに興味津々。
日真理が趣味のメイドコスを渡すと、シャロは喜んでそれを正装としてしまった。
銀髪ツインテールメイドとの奇妙な生活に戸惑う日真理だったが、その中で、親友・吉岡夏海に裏切られ心を閉ざしていた彼女は、どこまでも純真なシャロに惹かれ、徐々に心を開いていく。これは厳しい環境の中でも懸命に生きる3人の少女の鮮烈な物語。
生きるのって、難しいけれど、悪くない。
読了後にそう思ってもらえるような作品作りを目指していきます。【追記】
おかげさまで完結いたしました! 応援してくださった方々、どうもありがとうございました!
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
萌えとギャグによって織り成されるこの物語には、しかし常に、胸を抉るような鋭い切なさが影を潜めている。 強く訴えかけるような、そんなエネルギーを持つ作品だ、と思った。 登場人物の感じる胸の苦しさが、叫びが、文章の中から伝わってくる。 それらの苦しみは、決して我々にとって無縁なものでもない、と感じた。我々はみなそういった切なさを抱き、激痛に苛まれ、時には踏みにじってきたものの痛みにも思いを馳せながら生きていく。 人と人との間で生きなければならない社会の中にあって、我々はどうしても誰かと傷つけあい、時に好意すらも踏みにじってしまうことがある。 人から逃げ出したくなるときもある。世の中を壊してしまいたくなるときもある。 この作品を読むと、胸を抉るような切なさが突き刺さる。しかし同時に、その切なさを受けてもなお前に進めるような、そんな少しの勇気を胸に残してくれる。