評価:★★★★☆ 4.2
お前たちが望む間だけ、お前たちを導くとしよう。その代償として、お前たちは私に人族の花嫁を与えよ。お前達が約束を違えぬ限り、盟約が破られることはない。・・・・・かつての盟約に基づき、竜王の花嫁を選ぶ時が来た。辺境の小さな村に住むフィリスは、花嫁候補の娘の付き人として、竜王の住む城に行くことに・・・。(2015/3/1 角川ビーンズ文庫様より書籍化予定です)
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
完結日:2015年7月8日
作者:徒然
なんか、所々で色々残念。例えば、エマが仕えてるのは、城で務めている以上は王族な筈なのに、期間限定な筈のオリヴィアに肩入れし過ぎで、普段だったら謁見出来ない筈のジルの所に押し掛けている。そんな行為を他に見られたら、他の候補者にも示しがつかないから、キチンと止めなきゃいけなかった。夏至祭の際も、フィリスを追い出したかったにしても、他国の王族が居る前で余りにもあり得ない。例え、本当にフィリスに原因があったとしても、あのやり方はない、。パーティーを駄目にした罰として、牢屋に入れられても文句を言えない。後、エルフリードに務めてる騎士も、『仕事中』のフィリスを呼び出し、言う事を聞かないからって抜刀って…。例えフィリスの方が身分が下でも、あくまで他国なのに。それが、まだマレイラが上の立場なら兎も角、竜王自体がおさめているエストアが下の国なんて考えられないし…。まぁ、ファンタジーだからね。
恋する心、愛する心。 種族や価値観の違いはあれど、相手を想う気持ちに違いはないのだろう。 この物語は王道と言える恋愛ファンタジーだ。 辛い境遇に身を置く一人の少女が主人公で、とある理由から暮らしていた村を出ることになる。その切っ掛けを作ってくれた青年に好意を抱き始めるのだか、様々な壁に直面する。 一方、もう一人の主人公と言える青年は、少女との出会いで心の変化に戸惑うことになる。己の立場に悩みながらも、彼女の瞳に自分を映したいと願い、そのために動き始める。 心の移り変わりを丁寧に描いている、キャラクターたちの心情に焦点を当てた作品である。 王道好きや竜好きには、是非とも読んでもらいたい。 関連作品の「ありふれた恋歌」も連載中なので、セットで読むことをオススメする。 こちらも良作だ。
甘甘な少女小説。それこそ吐く息が砂糖に変わるぐらいの。ファンタジーというよりはお伽話とでもいった方がいいかな?村八分的な不遇で虐げられる健気でいたいけな少女が身分を隠した貴人に見初められ、素直な感性のまま愛されることを知って恋をする。やがて想い人の正体を知り、その境遇の差がもたらす断絶を思って苦悩するも危機にあって心からの願いに気付き、愛おしさの大きさが少女を強くする。まさに王道!これぞロマンス小説!少女小説の真骨頂!…このレビューは徹夜寸前の一気読みで沸いた頭で書かれています。
思わず一気読みさせる、ドキドキ感がたまりません!しかも、不幸な少女フィリスちゃんが、もうもう、応援したくなるほど、可愛らしいです。これは、ジルでなくても、ときめいちゃいます(断言)。ファンタジーなんですが、意外とそのファンタジー感が少ないです。だからでしょうか、一層、人物の心の移り変わり、優しさ、暖かさが凄く、感じられます。そして、要所要所ちりばめられてく、ファンタジーが、すごく心地よいのです。二人のラブラブをそっと見守りたい方にオススメですっ!!