うそつきの子〈山内くんの呪禁事件簿〉 完結日:2015年8月14日 作者:二宮酒匂 評価:★★★★☆ 4.4山内くんは怪異を見る目を持つ中学1年生。 ある日かれは万引きの疑いをかけられた女の子を助ける。その少女の背後には、獣の毛並みを持つ球体が浮いていて…… 「山内くんの呪禁の夏。」から一年後のお話。 話数:全10話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 和モノ布教し隊 山彦杯 憑きもの筋 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
この作品はべつのストーリィの続編になるそうですが、前作は未読です。しかしながら、この作品からでも楽しむことができます。 まず冒頭から嘘つきと責められている少女を助けるところから始まり、感情を引き立てられます。そして和風ホラーを思わせる町の空気。ヒロインはお嬢さま学校に通っていながら、実は男の子として育った過去があり、しかもいわゆる陰陽師役でもあります。頼りがいはありますが、女の子らしさを備えている、とても魅力的なキャラクターです。 叔母の虐待シーンは鬼気迫るものがあり、ストレスを感じながらも思わず読み進めてしまうでしょう。物語としての悪役は確かに存在しますが、本当の悪者とは限らなくて……とてもビターな味わい。 この物語はライト文芸の傑作です。 少々文字数が少ない気もしますが、そんなときは前作を読んで見てはどうでしょうか
なろう色の作品に読み飽きた人には是非とも読んで欲しいです。甘い物をずっと食べている中でふとした時にすっぱいものを食べて、そのままやみつきになってしむう感じでどっぷりと浸かれます。前作がホラーテイストを濃くしたのに対して、今作には青い青春を感じさせるような甘酸っぱさが際立っています。話数も少なくまた、あっさりとした描写なため大変読み易いです。また、前作を読んでいなくても楽しむ事が出来ます。