評価:★★★★☆ 4.3
童話作家をめざす少年モウルは、たくさんの物書きが集まるナーロ街にやってきました。そこでモウルは自分の作品そっちのけで、様々なタイプの埋もれた作品を発掘する作業に夢中になってしまいます。そんなある日、モウルは作家志望歴五十年というワナビをこじらせた陽気なおじいさんと出会いました。読者数が少ないのをいいことに、二人は色々やりたい放題です。ちょっぴりブラックな心温まるユーモアをどうぞ。
話数:全29話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
小説で一山当てようと思いついた少年が、早々にスコッパーに脱線したりしつつなろうやその周辺状況を含めた黒いネタやあるあるネタに触れたり乗っかったりしていく。割と直球で危険なネタを突っ込んでいるのに、文章力とユーモアという強固なオブラートに包まれているためそういった話題に付き物な刺々しさやストレスを全く感じず読み進める事が出来ました。とはいえそういった刺激的なネタだけではありません。中盤以降に出会う人生の大半を書き続ける事に費やしてきたワナビのおじいさん。落ち込むけど立ち直りも早い。嫉妬するけど引きずらない。とにかく書く事を楽しんでいる。これも「書き続ける事の出来る作者」の一つの形なんだろうなと、そのひた向きな姿勢にどこか嫉妬にも似た感情を抱いてしまいました。物語の結末も実に「らしくて」見事。1話がとても短い事もあり、是非多くの方に目にして頂きたいと思いました。