Imitation Heart 完結日:2015年7月31日 作者:水月さなぎ 評価:★★★★☆ 4.2 深い森の中に、一人の女の子がいました。 お屋敷の中で一人きり。 他には誰もいません。 誰も彼女に近付く事は出来ません。 何故なら、彼女は病気だからです。 そして、病気の少女と人形の少年は出会います。 話数:全8話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 人形 偽物 心 病気 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
作品中に出てくる不治の病や介護人形は、今日のガン・結核、医療ロボットを想起させた。この小説は、明らかに現代日本をモデルにしたファンタジー小説であり、ファンタジーに親しくない読者でも共感できる所は多いのではなかろうか。特に介護者の読者には、「わが意を得たり」と思われるシーンがいくつもあるように思われる。普通「ファンタジー」というのは、主に中世世界の信仰に基づいた架空の物語だと思うのだが、信仰が薄いと言われる現代日本をファンタジーにしたのはとても面白い。もしかしたら、これからはそういうファンタジーが増えるのかもしれない。だとしても、現段階でそういう介護の世界をファンタジーに仕立てた力作は、この小説だけではなかろうか。僕はそう思えてならない。 自称・アマチュア戯曲作家 岡本ジュンイチ