手をあわせて見つめるだけで 完結日:2009年9月18日 作者:島村慎治 評価:★★★★☆ 4.3定時制夜間部教師、春菜は、12年前爆発事件にまきこまれた。その時助けてくれたクラスメート、コガタリを探していたが見つけられない。ところが、クラスに自分と同じ年の青年「古語(コガタリ)」が入学してくる。彼はあのコガタリなのか。そして可愛がっていた野良猫が、春菜に言った。「おまえのせいで地球はおしまいだ」春菜は地球に来ていたすべての宇宙人から命をねらわれる存在になったのだ。 話数:全34話 ジャンル:アドベンチャー その他 恋愛 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 エイリアン 時代:現代 舞台:学園 雰囲気:シリアス 展開:未登録 その他要素 エンターテイメント 世界の終わり 先生 幼馴染 生徒 異類間恋愛 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
思い出の少年コガタリ君と、謎の青年古語の関係とは?なぜ春菜が断罪されるのか?嘘吐きは誰?彼女といっしょに混乱しながら、出口の見えない迷宮をひた走った先で真実を見た時…もう一度一頁目に手を伸ばしていた。この物語の困ったところは、良い点を挙げるほどネタバレになってしまうことだ。けれども、濁流のようにキリのないほど語りたい点が多過ぎる。それくらい熱中して読み耽り、お陰で睡眠時間を削られた。後悔はない。面白かったのだ。子供の頃からヒーローを貫き通す春菜の潔さ、段々可愛く見えてくる古語、子供らしい素直さの千佳、高貴さすらある島村。憎まれ口ばかりのニャン吉。その彼らから目が離せなかった。物語に触れずに非常に個人的な意見を述べると、タイトルセンスに唸った点と、後半、度々不思議と艶を感じる描写に感心してしまったこと。これはもう、とんでもない。幕引きの置き土産にもぜひニヤリとしてほしい。