評価:★★★★☆ 4.3
学校ごと剣と魔法の異世界に飛ばされるというありがち展開にもかかわらず、私の職業は『メイド』でした。
武器はハタキ!スキルは『お掃除』!そんな感じの戦闘力ゼロなメイドが頑張る話です。2015年10月5日に改稿を行いました。
※70話付近から割と狭義での生命倫理観が希薄です。人が人の命をどうこうするのはおこがましいと思わんのでご注意ください。
話数:全180話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
この作品を読了した時に最初に僕が感じたのは「作者さん、柔らかそうなP.Nなのに、硬派な人だなあ」というものだった。それはもう、印象的なラストはもちろん、そこまでのあらゆる流れも含めて。その印象は次に読んだ同作者の『私は戦うダンジョンマスター』でより強くなるわけだけど、今回はメイドの話だ。この作品、恋愛がまったく出てこない。ヒロインのメイドの女の子は、一緒に異世界を旅する化学部の男子部員たちと互いにとても仲が良く、お互いの命の危機に命を張り合うほど互いに大切に想い合っている。でも、その想いはけして恋愛には結びつかないのだ。吊り橋効果、同じ部屋で同衾、露出するお肌。捨て身の治療ふらっとなびいてしまいそうな場面場面で、ヒロインも男子部員たちも、けしてなびかない。強く自制する。友情を優先する。たまにはそんな硬派な物語もいかがでしょうか?すっきり切ない、独特の読後感です。
戦士! 魔術師! 僧侶! 盗賊! そしてパーティを支える私は、何を隠そうメイドなのだー!!!というわけで、せっかくの異世界ですが、剣術魔術をこらしてバトルしまくるような話ではありません。いえ、正確にはバトルはしまくってるんですが、部員ズが済ませてくるのを、ただひとり家事でもしながら待つのが主人公の役目なのです。まさにメイド!バトル要素が薄い一方で、少年少女の漂流記としての性質は強く表れています。本作の魅力は魔法ではなく、心の交流、葛藤にあると言えるでしょう。一方通行に考えを押しつける男、洗脳スキルに頼る男女、独立独歩に動き回るグループ、人よりも人らしい人外の存在。特に、部員との何とも歯がゆいやりとりには、否応なくその繋がりを意識させられます。空色のガラスのように美しい、異世界というレンズを通して、他人と自分の心の在り方を見つめ直す……。そんな旅路はいかがでしょうか?
化学部の9人が異世界に飛ばされた!だけど主人公1人だけ・・・戦闘力ゼロの、職業=メイド!?一緒に飛ばされた化学実験室を拠点にして、武器(?)は「はたき」、防具は「ロング丈メイド服」の理系女子高生が個性あふれる部員達と送る、友情サバイバル。皆の『スキル』と、自前の科学知識を使って、魔物のうろつく森でとにかく生き残れ!~~~~~やがて、学校の他の生徒達とも再会し、協力して元の世界への帰還を目指す・・・というのが本作のメインストーリーだが、化学部員達のコミカルなやり取りやお互いへの信頼、主人公のやや暗い女友達事情などの若者の複雑な心情も丁寧に、ファンタジー世界をうまく利用して描いている。<こんな化学部、絶対楽しい。>メイド好きの大人から、今将来の進路に悩む中高生まで、みなさんに読んでほしい、友情と冒険と自分探しの物語です。
学校ごと異世界に飛ばされた主人公所属する部活は男の中に女が1人。でも逆ハーやオタサーの姫にもならず、平等な仲間。驚くほど恋愛要素がない。ただ、主人公は全校でたった独りの非戦闘員。だから仲間は主人公を守る。主人公もまた仲間の役に立とうと奮闘する。命がけでお互いを助けてる内に、よりいっそう強い絆が出来ている事が分かる。もし将来お互いに伴侶が出来ても、万が一この中の誰かと付き合って別れたとしてもきっと恋人より大事な存在で居続けるんだろうなぁと想像する。恋人は別れたら終わるけど仲間は永遠なんだ。それってハーレムより恋より羨ましくて素敵な事では無いだろうか?
最強メイド!ではなく、逆ハーでもありません。多少、ご都合主義なところは小説ならではですが。主人公たちは行動的です。目的に向かって奮闘しています。読んでいて疲れてくるような展開でもないと思います。設定も詰め込まれていて、しかし過剰な設定説明もないように感じました。もう少しだけ、主人公の扱いが女の子でもいいんじゃないのか?と思ったりもしますが、それがこの小説の魅力かもしれません。
突然校舎ごと召喚された学生たちの異世界冒険ストーリーでありながら、主人公に与えられたジョブは何故かメイド!騎士や剣士の戦う仲間たちを支えようと頑張る主人公と、戦えるスキルを何一つ持たない主人公を守る仲間たちの物語、と紹介しても悪くはないかもしれません。けれど、どんな話?と訊かれるとやはりこう答えるのが正しいのではないでしょうか。戦闘能力0のメイドさんが歩み続け進化する物語です(現在メイド長)。
ふとしたら、逆ハーレムなのに、なぜかならない不思議。主人公がメイドだからです。←外見はかかれてないのでわからないですが、なぜか周りの男たちは、紳士協定を結んでいるかとごとくメイドさんなのに、萌えがない。恋愛要素があると、メイドさんはメイドではなくなってしまう不思議。メイドさん視点でしか、書かれていないのだが、メイドさんなのに物語は加速していく、、、。冒険はしていないはずなのに、冒険ものになってる不思議。モフモフ成分あり、可愛いものも出てますが、メイドさんにはメイドさんなのに女子力(かわいさ)皆無。もしかしたらお母さんにジョブチェンジするのかも??メイドだし。そんな萌えないメイドさんに嵌まっています。
ではありません。へこんだりなやんだりもします。でもこんな状況であっても、みんなを送り出して毎回お帰りなさいと言ってくれる、こんな女の子は貴重ではないでしょうか。メイドさんの職業をこれ以上なくまっとうしています。異世界転移ものではありますが、少し目線が違っていて、また異世界?というかたにもオススメです。メイドさんのお仕事の様子に、ほかのみんながスキルアップしていくところ。メイドさんはみんなのように強くはないけれど、地道にコツコツ成長しています。ぜひいろんな方に読んでいただきたいです。
メリー・ポピンズって憧れてたんですよね。小さいころ。なんでもできる超絶家庭教師さん。でもあれって最初から万能なんですが、ここのおねいさんは最初は平凡なふつうの女子高生でありました(性格を除くw)いやあ、育成っぷりが半端なくて面白いです。タグが少ないのかな? もっと沢山の人に読んでもらいたい作品。(本音は、ポイントを糧に作家さんにモチベーションをキープしてもらって、続きを読みたい。ぜひ、最後まで投稿をーー。)