評価:★★★☆☆ 3.1

 暇人は冒険の書(日記)を読んだ!

『今日も辺境に住む暇人は暇でした。
 そういうわけだから、暇つぶしに魔王退治に行くことにしました。

 この世界には魔王がたくさんいるのです。自称も含めて、それはもうたくさん!
 そして、いつの時代も一人は必ずいる、まじめに世界征服をたくらむ暇人……いや、魔王が。
 だから魔王を倒しに行こう! 世界を救いましょう!

 そう思い立ち暇人は勇者と魔術師を探し出し、旅立ち、云々と……。
 彼らの企む悪だくみ(的な何か)を阻止するために、襲いくる魔物や四天王や魔王をばったばった切り捨てました。

 そうして勇者は世界を救ったのです』

「そう言う話♪」
「云々と……って、大事なところ省略しすぎじゃない?」
「じゃあ、あの冒険を一言一句逃さず、丹精こめて読み上げようか?」
「遠慮しておくわ」
 先手必勝、即座に断った。
「じゃあ、読むよ?」
 しかし同時に、その返事をかき消すようにそう言った。そして間をおかず息を大きく吸い、本を片手に部屋の真ん中で一人芝居を始めた。

「はいはい、そう言う話だったわね。それにしても勇者様はいつまで寝ているつもりなのかしら」
「……ぼくはやっぱりただ流されていくだけなのかな」
 布団から出るタイミングを見失い、狸寝入りをしていた勇者は布団の中でそっとささやくのでした。



登場人物
主人公属性
職業・種族
  • 未登録

時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:

注意:全年齢対象