評価:★★★★☆ 4.2
三尊(みたか)光輝は、ごく普通の生まれの平凡な高校生だったが、これまでの人生は三つの不思議と共に生きて来た。
一つ目の不思議は、守護霊のような何者かに守られて、本物の危険からはいつも遠ざけられていたように思えること。二つ目は、光輝自身には感じられなかったものの、光輝の後上方に常に暖かい何かがあるらしく、光輝が背中を向けると暑いと感じる友人が何人もいること。そして三つ目は、学校でも近所の商店街でも異様なまでにみんなに愛されている隣家の美少女奈緒が、幼い頃から毎日、高校生になった今でも光輝と一緒にお風呂に入りに来ることだったのだ……
*とっくに完結してた話ですが、ご指摘を受けてジャンル変えました。なんかジャンル定義も変更されてましたけど、今さらです。以前は『SF』でしたが、第5章までSF出て来ないですからねぇ。
それで『現代ファンタジー』にしました。
でもエルフも魔物も出て来ません。もふもふもハーレムも無いです。すいません。
ただ、読者様の読後感がいいものになることだけを思いながら書いてたんです……
話数:全214話
ジャンル:異世界ファンタジー
時代:近未来
舞台:未登録
その他要素
注意:R15
まず最初に、こちらの作品に「異世界」「ハーレム」などのなろう作品でよく見られる要素がないことを理由に読まないという選択肢を選ばないで欲しい。なろう作品は勿論、商業作品のライトノベルも大量に読んだ私が、それら全てを含めた中で一番感動し、面白いと思った作品です。タイトルにも書いた通り、こちらの作品は「一体これからどういう風にストーリーが展開していくんだろう?」と最初から最後まで思わせてくれる作品になっていますので、平日などに読んでしまうと寝不足になってしまう危険性があります。私にはこの作品の面白さを文章で伝えることが出来ないので、とにかく最初の数話でいいから読んでみて欲しい。そうすればこちらの作品は最後まで読まずにはいられないと思いますし、読み終わった後はこの作品に出会えて良かったと思えることは間違いないかと思います。
題名を見てちょっと読み始めてみたが、現世のパラダイスとでも言うべき作者の世界観に完全に惹き込まれてしまった・・・ 人間社会における暗い部分を徹底して捨象し、甘い青春生活から超常現象までを真面目かつ時としてコミカルに展開するその内容は、「タッチ」と「こち亀」を凝縮したような密度であり、文中に作者の博識とこだわりが存分に鏤められている。題名からして、話のスケールが更に壮大になっていくことが予想されるが、作者が読者の想像を上回るストーリーでどれだけ驚かせてくれるのか、今後の展開から目が離せない。
ライトノベルっぽい感じかな、と思いつつ読み進めましたが、実は半村良を思わせる、壮大な本格SFでした。さわやかなストーリー展開から、ときおりエロスをはさみ、さまざまな薀蓄がさり気なく開陳されます。作者のこだわりが強く伝わってくるとともに、作者はかなり博識な人物ではないかと感じさせます。これからの展開がとても楽しみです。
タイトルからはサスペンスを想像していましたが、前編はほのぼの系の青春ドラマ仕立てで、気持ち良く読ませていただきました。ときどき小ネタで挿入されるエッセンスがこれまた凄くて(どう凄いかはご想像にお任せします)、次は何が出てくるかワクワクします。超常現象という非日常をデフォルトにすることで、今後物語がどこまで壮大な展開になっていくのか楽しみです。