荒野を走る ――愛しき日々―― 完結日:2015年10月23日 作者:よしの 評価:★★★★★ 4.5小さな街の小さな花屋にある日税務調査が訪れる。不本意にも多額の支払いを命じられることとなった小春。世は平成の大不況。売上はいまだかつてない落ち込みを記録し、固定費の支払いさえおぼつかない。理想と現実、夢、誇り、責任、信念――――あらゆる感情の間で揺れながら、小春は『お客様は神様です』の本当の意味に気づく。すべての戦う自営業者に捧げます。 話数:全30話 ジャンル:ヒューマンドラマ 仕事もの 登場人物 主人公属性 女主人公 職業・種族 未登録 時代:平成現代 舞台:未登録 雰囲気:シリアス 展開:未登録 その他要素 不景気 税務調査 自営業 花屋 金 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
主人公の小春さんは、学生時代のアルバイトをきっかけに花屋の仕事に魅了され、同志の男性と共にレッドクローバーという花屋を立ち上げます。高品質へのこだわりを貫く姿勢は自分達の理想。不器用ながらも堅実な経営をしていました。しかし、ある日、高額の追加徴税を収めなければいけない事が発覚します。なんとか税を納めるため、奮闘します。彼女の姿は、多くの自営業者の悲鳴を代弁しているようです。自分のやりたい事を仕事にできて、人間関係も良好、生活できる程度に稼げている勝ち組ーーに見えても、自営業には勤め人とは異なる辛さがあります。実際に自営業経験のある方ならば、この綱渡りのような緊張が良くわかるのではないでしょうか。税務署に対する気持ち、振る舞い方、あまりのリアルさに読んでいるこちらまで胃が冷え込むほどです。実力派の良作をお探しでしたら、是非ともこちらをご覧くださいませ。