評価:★★★★☆ 4.1
札師のイオは迷い込んだ山中の洞窟で、めっぽう美男な蛇神(カガシ)と出会う。
ハツユキと名乗るカガシはイオに力を貸して欲しいと頼むのだが、魔を封印する札師にとって、カガシは天敵だ。一度は断るイオであったが、ハツユキの頼みは、今生に生まれ変わった妻に一目会いたいという願いであった。
ハツユキを連れ、訪れた村で出会ったのは、村から隔離された少女。彼女を案ずる弟。そして少女を狙う魔の存在であった。ハツユキの真の狙いに気がついた時、イオは苦しい決断を迫られる事になるのだった。小説宝石新人賞1次通過作品。無断転載禁止。無断複製禁止。
話数:全6話
ジャンル:ヒューマンドラマ
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
札師のイオは、逗留した洞窟で一柱の蛇神と出会う。生まれ変わった妻に会いたい。そう頼み事をしてきた、蛇神の依頼を受け、彼女が向かった村は、異質な空気に揉まれた少女がいたのだった。人と神。男と女。親と子。それぞれの愛、妄執が絡み合い、それでも最後に残る感情は、想いは何なのか。神という長命の者から見た世界。人という限りある者から見た世界は、それでも交わって、絡まりあっていく。結びつけるは愛。これはその結びつきの強さの物語と心得ます。
幻想的な妖しさのなかで繰り広げられる前世の悲劇とその顛末、呪いとその終末。ただ愛しただけなのに。だから二世を誓った、それだけなのに。それは愛のあかしであるものに、呪いをあたえてしまった。 目でふれる言葉は、まるでかなしみの結晶のようで、切なく胸が締めつけられる。そしてそれぞれの祈りが叶えられますように、と願わずにはいられない。 前世、輪廻転生、蛇神、などのキイワードにぴんとこられる方は、ぜひこの作品をお読みください。