評価:★★★★☆ 4
私はアリでした。毎日せっせと働いていました。
女王様を守り、お世話をするのが私達働きアリのお仕事です。
働く日々は忙しくても充実していました。
そんなある日、私は巨大な顎を持つ悪魔に喰い殺されてしまいました。気が付くと私は人間の家の中に居ました。
どうやら人間に生まれ変わってしまったようです。人間になった私は、アリとは違う人間のコミュニケーションを学びながら少しずつ成長していきます。
初めての友達もできました。
人間になってからの生活は、平穏ながらも楽しい日々でした。そして、丘の上のお花畑で過ごしていたある日のこと、私はそこで一人の王女様と出会いました────
※誤字脱字修正を兼ねたリメイク版をカクヨムにも掲載しています。基本ストーリーは変わりませんが、追加されたエピソードなどがあります。
※旧タイトル:働きアリから異世界の町娘へ転生しましたが、私はやはり女王様を守りたいと思います。
時代:未登録
舞台:異世界
雰囲気:未登録
展開:未登録
良い意味で真っ正直なファンタジー物語ですなぁと感心できる作品です。非常にわかりやすいストーリー展開と世界観の設定はファンタジーの読み手初心者でも『ふむふむ、ほほーっ!』と共感できる良作ですなぁ。読み手がストーリー展開から奏でられる言葉に癒されたり、勇気づけられたり、紡がれつづけるストーリーから元気が貰えるような気がします。少しアップテンポかなと思う所もありますが、そこが良いアクセントになっているでしょう。皆さま、年末にゆったりまったりとこちらの作品を読まれてみてはいかがでしょうか。
仕事に、学校に、家事、育児。毎日を分刻みで戦っているあなた、そして心のちょっと疲れたあなたに、朗報です。電車の中、ちょっとした待ち時間、そして寝る前。そっと「アリさん」を覗いてみてください。素直で可憐な、そしてピュアな語り口が、あなたを待っています。心の優しい少女が、涙を乗り越え、仲間を見つけて世界を救う。つらいことも、悲しいことも沢山あるけれど、それでも温かな優しさと、美しい心を忘れない。そんな少女を、作者のなんとも癒される、心を澄ました語り口が、やさしくテンポよく紡ぎだしてくれています。共に戦う仲間たち、そして精霊たちが、またどれも個性的でいとおしい。素敵な時間が、あなたを待っています。あなたのための心のビタミン剤を、ぜひどうぞ。
楽しみには多くの人に知ってもらいたいものと、自分ひとりでコッソリ楽しみたいものがある。ぼくにとってこの小説は後者だ。仕事から帰ると、まずこの小説が更新されているかどうかをチェックする。さらっと読んだあと、就寝前にもう一度読む。要するにハマっているのだ。もしあなたがこの小説を読めば私の言葉に頷いてくれるはずだ。ストーリーはシンプルだ。アリから人間に生まれ変わった女の子が冒険を繰り広げる。わりとハードな展開ではあるのだが、童話のような語り口調と作者のやさしい目線が独特の味わいを醸し出している。ファミコン時代のロールプレイングゲームをプレイしているようなノスタルジーを感じる。ドット絵が似合うファンタジー、これはそんな小説だ。
※20話まで読んでのレビューです。 働きアリの視点から始まる、ちょっと変わったお話です。 まるで絵本のような独特の語り口で、多くの人死にを見るような不幸な体験を潜り抜ける物語ながら、穏やかな読後感があります。 その分、ハードな物語ながら読み易く、ストーリーもテンポよく進みますから、サクサクと読み進める事が出来ます。 特筆すべきは主人公リズです。 働きアリから転生した彼女は、正義感が強く、周囲の人々を守ろうと努力する優しい子です。その性質には、どこか働きアリ時代からの忠誠心が見られます。 私心無く、「この人」と決めた人物の為に躊躇いなく命を投げ出す事が出来る、ある種の侍のような気質を持っているのが特徴ですね。 苦難の連続に見舞われるリズですが、頼りになる味方もいます。 その味方達と同様、応援したくなるような主人公の物語です。