オークとエルフと女騎士の話 完結日:2015年11月21日 作者:あさか 評価:★★★★☆ 4.2「オーク族」と呼ばれる種族がいます。 彼らは知能が低く、性質は獰猛で残忍。 他の種族を殺し、奪い、陵辱することでしか繁栄を遂げることが出来ない、忌み嫌われた種族。 これは、そんな世界に生を受けた、オーク族の青年と、エルフ族の少女。 そして誇り高い女騎士の、ちょっとだけ悲しいお話。 話数:全52話 ジャンル:ファンタジー 異世界ファンタジー 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 エルフオーク 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:シリアスダーク 展開:ざまぁ その他要素 剣と魔法 騎士 注意:R15 残酷な描写あり なろうで小説を読む
何故、歪んだ生命が生まれたのか。奪い、犯し、壊す事でしか存在できない。それは最早呪いの類いだろう。 何もわからない、ただの獣なら苦悩する事はなかっただろう。愛など知らなければ、仲間を失う事などなかった。しかし、仲間さえいなければ、愛する者を失う事はなかった。 天秤にかけてはならないものを計りにかけた者の結末は・・・。 誰もが願いを持っている。しかし、何かを犠牲にしなければ生きていけない、生きられない。 なんとも、やりきれない想いとなって溢れてくる。 だが、この読後感悪くない。 キャラクター、練られた設定に脱帽です。人を魅せる個性がこの作品にはあります。同じ世界観で紡がれる次回作が楽しみでなりません。 できることならば、彼らに来世があるなら、次は幸せであるように願います。 最後にあの花の花言葉は・・・
オーク…それは大抵の異世界物では妬まれる種族。この小説ではオークは雄しか産まれないので他の種族の雌をさらって種を存続させる。種が違っても受精できる唯一の種族はどの種族からも害獣でしかなく、敵でしかない。産まれた子供は母からも妬まれる。大抵の母は自分が産んだオークの子供を傷つける。傷つけられながらも生き残るオークが群れの仲間として迎え入れられる。その中で真っ白なエルフから産まれる真っ白なオーク彼は母から愛情を持たれ自分も母を愛する……親子の愛情、周りと違う自分、仲間、それぞれの正義いろいろなものが絡み合い一つの悲劇がうまれる心理描写が秀逸でどのキャラクターのどの行動にも納得できる小説。戦闘描写も上手です。是非ご覧ください
タイトルで、そうかそうかげへへと思った貴男、貴女、握手。そして、タイトルでスルーしていた貴方。何てもったいない……! こちらは、歩み寄ることの不可能な価値観の衝突を描いた至極真面目なファンタジー作品です。 心理描写は美しく繊細。過度に下卑た表現もなく、女性の読者様にも自信をもってお勧めします。 作中のオーク族は、他の種族を殺し、奪い、陵辱することでしか繁栄を遂げることが出来ない、忌み嫌われた種族。知的種族を母体とした場合、彼らは産みおとされて直ぐ、母に命を狙われるという宿命を負います。 オーク達は、次世代の「母体」を調達する種族として定めた人間と戦いを繰り広げます。 これは、唯一その母に愛された純白のオークと、魔王に似た外見により疎外されたエルフの少女と、若く幼く誇り高い女騎士の、儚く美しく残酷な物語。 オークの歴史の一章を飾る彼らの思いと運命を是非ご覧ください。