土下座騎士ジークフリード

「ドラゴン討伐クエストか新魔法の実験台か、好きな方を選ぶのです」
休暇中呼び出された騎士（二日酔い）を待ち受けていたのは麗しの主君アリス。
相変わらずの超美少女だが怒りで引き攣った顔はちょっとしたホラーだった。
「無言なら実験台なのです」
流れるような土下座からの任務受託までわずか３秒。
騎士ジークは、首の皮一枚で繋がった首を守るため必死の調査に乗り出す。
「うちの主君ってさー、１４にもなって痛いキャラつくってんのよぷふっ」
と昨晩放言したことを思いだして青ざめたり。
ぶち切れた相棒妖精（アリス命）に命を狙われて貴重な頭髪を削られたり。
ジークは珍道中の末、密やかに世界に迫る脅威に近づいていく。

「つまり姫様達はホスト擬きの脅威にさらされているのです！」

世界の外からの侵略者。
荒れ狂うガチャ。
揺れる姫君達。
さらに荒れ狂うガチャ。
相棒妖精と共に最期の決戦に向かう主人公。
懲りずにもっと荒れ狂うガチャ。

「全財産融かした顔しやがって……」

この物語は、すごく駄目な騎士とちょっと駄目な妖精の冒険譚。

※タワーオブプリンセス二次創作です。