ホントは、熱いんだ

鷲津北高校２年。進学校の生活は毎日大変だ。
膨大な量の宿題に、青春真っ只中の部活動、先の見えない進路、判りそうで判らない恋愛感情。沢山のものを背負って険しい高校生活を送る。逃げ出したくなるような厳しい環境の中、バラバラだったクラスメイトを繋ぐものは結局、厳しく課せられた教育のノルマだった。

宮城結衣は、尊敬する物理教師やクラスメイトの水戸春樹の話を聞きながら、ほとんどなにも見えていない将来について考えた。自分１人では考えられなかった将来が、水戸と関わり、彼の背負う罪を知ることで明確なビジョンになっていく。
一方水戸は、結衣との関わりの中で、やりたい事とやらなければならない事との差に気づく。一人でもがき、自分の求めるものに繋がる道を探す中で、水戸は人に支えられて強くなる事を知る。

お互いに支えあい、目指す進路へと進んでいく結衣と水戸。道が開きかけた時、その道は大きく蛇行して、努力する人間を奈落の底へ突き落とそうとするのだった。

スタートラインに立つまでの高校生活。それは二人が大人になっても色あせず心に残るかけがえのない日々だった。

掲載について
カクヨム・・・修正版掲載
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881489981
pixiv・・・七話のみ
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=6334922