評価:★★★★★ 4.5
私はちょっと他の人よりも霊感がある。そんな私が肝だめしに誘われた。中学の旧校舎、来月にも取り壊されるとのこと。
そこへいつも私にまとわりつくようにしている聡が来てくれた。こんなに心強い人だと思ってもみなかった。
それから私は、恐怖に遭遇した。だから、嫌だったんだ。わかってたら絶対にこなかった。学校での肝だめし、そして手にした鍵、それらに取り巻く怖いもの。
話数:全36話
ジャンル:ホラー
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
この作品はホラーでありながら背中合わせの現実がそこにあります。たとえば自分の中の違う顔。ふと気が付いた扉の向こう。日常の隙間に見え隠れし、誰にでも起こり得ることがこの作品の良さであり怖さです。「真鍮の鍵」「ずっとそこにいた」「彷徨い歩く」「みんな繋がっている・現代の黒魔術」以上の短編が読みやすい長さで描かれています。ありふれた風景が、実は確かなホラーだと気づかせてくれます。そして奈緒と聡の恋愛(?)模様もあり、ホラーでありながら不思議と安らぎと優しさを感じます。