評価:★★★★★ 4.5
雨の日の放課後、彼女に持って行かれた俺の心は、完全に失念していた――――……そう、俺が潔癖症だということを。
電車のつり革を握れない、公衆トイレの便座に座れない、そもそも他人に触れられない。そんな潔癖男子の俺、色加瀬湊多が恋をした相手は、よりによって泥だらけの美少女、紫倉砂子だった。
※以前なろうで掲載していたものを再掲載していきます。
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
注意:全年齢対象
完結日:2015年12月29日
作者:十帖
雨の日の放課後、彼女に持って行かれた俺の心は、完全に失念していた――――……そう、俺が潔癖症だということを。
電車のつり革を握れない、公衆トイレの便座に座れない、そもそも他人に触れられない。そんな潔癖男子の俺、色加瀬湊多が恋をした相手は、よりによって泥だらけの美少女、紫倉砂子だった。
※以前なろうで掲載していたものを再掲載していきます。
潔癖症の主人公である色加瀬が恋をしたのは、いつも泥まみれで健気に花を育てる少女、紫倉だったー潔癖症を克服しようと、懸命に努力する姿に心を揺さぶられました。何度も何度も心が折れそうになりながらも、それでも彼女を支えようとするところ。そしてときには紫倉の優しさに救われながら成長していく、青春物語でした。
冒頭の部分から引き込まれました。会話も面白いですし、話のテンポも良い。あらすじからしてギャップがある登場人物たちがどういうようにして惹かれていくのかが気になるようにできていますし、また、惹かれていく過程もしっかりと描かれていると思います。高評価が付けられるのは当然と思えるような出来ですね。これからも頑張ってください。応援しています。
潔癖症は、強迫性障害とも呼ばれる精神疾患です。女の子に一目惚れした主人公が乗り越える障壁としては重過ぎるテーマじゃないか……不安と共に読み始めた私は、途中で脱帽しました。ヒロインの紫倉さんは花を大切に育てる心の優しい人。その優しさで、主人公の病の仕組みに真剣に耳を傾け、そして恐らくは理解します。彼女の言葉と行動はまるで魔法のように、潔癖症の原因になっていた主人公の認知を徐々に修正していく。そして彼は変わり始めます。ヒロインが一方的に主人公を救い出すのではなく、主人公も彼を後押しする親友の力を借りつつ、潔癖症を克服しようと懸命に努力します。2人は1つずつ障害を乗り越えながら、「絆の花」を育てていく。主人公が潔癖症になった家族の問題、紫倉さんのことが好きになった理由も丁寧に描かれ、それらは全てバラバラではなく、密接に繋がっていて。絆の花が最後に咲くか。どうか、その目で確かめて下さい。
タイトルだけを見ているとなにか堅そうなイメージがあり、とっつきにくいというのが私の第一印象でした。けれど一話目でそんな印象は吹っ飛んでいきました。面白い!! 本当に面白いんです!! これ以上の言葉もこれ以下の言葉も私には見つかりません。のめり込むように読み進め、後半部分までは本当に一気読み。時間を忘れて読んでしまいました。主人公もその脇を固めるキャラたちもなんと魅力にあふれ、生命力にあふれているのか。愛おしくなる!!これぞ青春、これぞ成長、これぞ心の煌めき。泣きました。でも悲しい涙ではなく、本当に泣いた後はすっきりと爽やかでほっこりした気持ちになりました。どうぞ手にしてください。手にしたあなたはきっとその胸に咲かせることになるでしょう、やんわりとした可憐な花を。心に咲くのはきっと……『温かい絆の花』優しく風に揺れ微笑む花の名をあなたにも知ってほしいと思うから――
こんにちわ!! 最新話まで読みました。執筆、お疲れ様です。除菌スプレー常備…最高です♪最初は潔癖症な主人公をコミカルに描いていくのかと思いましたが、シリアスとコミカルの使い分けで深みのある作品だなって感じました。例えが読み手に分かりやすく書かれていて羨ましいです!!笑砂子ちゃんの様な優しさは、主人公の様な潔癖症な人だけでなく…その他障害を持ってる人にも必要な優しさですね。一見弱いですが、隠れた強さがある砂子ちゃんを頑張れって気持ちで見てました!!二人の恋の部分も期待してます。除菌スプレーをかけられまくりな羽柴君…おちょくりながらも主人公を影で見守ってる感じ、そしてイケメン、言うことなしです♪主人公のストーリーも感情の流れもしっかりと書かれていて、感情移入しやすい作品です。これからも来ます。執筆、頑張ってください!!
【潔癖男子の挑戦】まで読んでのレビューです。 丁寧なキャラクター配置と設定が印象的でした。 ストーリー的にはまだ最初の部分なのでしょうが、主人公とヒロインがちゃんと主役として物語の中心に据えられ、それぞれの背景や立ち位置を、過不足なく描写されているように思いました。 物語としての主人公の性質を中央に据え、ヒロインとの対比や、その事に思い悩む様子を、古典文学のような重々しさではなく、爽やかな青春小説として可笑しみを含んで読ませてもらえます。 彼はきっとこれから沢山苦労するのでしょうが、底意地の悪い言い方をしてしまうと、それが楽しみに思える作品でした。 私もこんな恋愛がしてみたかったw