うちの兄貴と徒然夜話 完結日:2015年12月27日 作者:かとりせんこ。 評価:★★★★★ 4.5頼りにならない兄貴と、ちょっと生意気な語り手の、超常現象が何も起きないゆるーい現代妖怪譚。 あそこにもここにも妖怪。あなたの隣の妖怪奇譚。 基本的に一話完結で、全12話です。 どこから読んでも問題ないですし、一話しか読まなくても問題ありません。 話数:全12話 ジャンル:ファンタジー 童話 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 妖怪 時代:現代 舞台:未登録 雰囲気:ほのぼの 展開:未登録 その他要素 和服男子 小学生 民俗 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
境界というものは、はっきりと線があって二分できるということのが少ない。 昼と夜の変わり目がここと誰が言える。 甘口と辛口の絶対的境目などあるのか。 サマーシーズン到来とは何月何日何時何秒からか。 土地の分かれ目なぞ、法務局で藤本取るまでわからないのではないか。 どこまでが夢で、どこまでが現か、自覚してる人なぞいない。 この世は思っているよりもあやふやで。 あちらとこちらの境目さえも、当人の胸先三寸。 在ると言えば、在る。 祖母の葬儀を終えて、孤独となった小学生の前に現れた男。 彼から自分の兄だと告げられ、なんやかんやで始まる二人暮らし。 風が強く吹く夜に、兄貴は言う。「あれは天狗だ」 そうして、境目の向こうが語られた時。人と寄りそう穏やかであやふやな者達との出会いが始まる。 想いで糊口をしのぐ、不思議達との日々。 癒しあふれるハートフルな怪談なのです。