評価:★★★★☆ 4.1
少女は不思議な場所で目を覚ました。
水彩画のように淡い色彩が溢れ、あるものはみな完全な形をしている。
しかしそのすべては印象でしかなかった。
少女は一匹の黒猫に導かれ、川沿いに建てられた小さな家を見つける。
そこでは一人の男が、家の前にある木になった赤い実を収穫していた。雨が降り出したので、二人と一匹は家の中に入った。
男の淹れた紅茶を飲みながら、少女は自らの記憶を取り戻していく。シェアワールド小説企画、コロンシリーズの参加作品です。
http://colonseries.jp/
雰囲気:シリアス
展開:未登録
既に何編かコロンシリーズは書かれている。「コロン」は記法の「:」からとのことだが、「コロニー」「コロニスト」という言葉には他の意味もあるらしい。それが明かされるのか、明かされるとしたら、どのような世界感が提供されるのか。楽しみだ。 そこで、若干問題がある。シェアワールドは他の人にも書いてみたいと思わせる必要がある。それは二次創作とは、また別の思いであろう。その世界そのものに参加したいという思いだろうからだ。 それは、設定の面もあるだろうし、文章の技術の話でもあるだろう。設定は楽しみとして、技術的な話としよう。正直、描写が説明的であるように感じる。「のように」「のようだ」という言葉を使うのを避けたらどうだろうとも思う。