評価:★★★★☆ 3.6
トリーシャという名の冒険者の少女には、一つの異名があった。
『白銀の剣姫』というその二つ名を、本人は、過分なものだと否定する。
ソロで活動する少女冒険者、その戦う姿を見た者はなく、その活躍をペテンと嘲る者もいる。そんな彼女に、ドラゴン退治の依頼が舞い降りた。
彼女の友人冒険者が依頼を受け、彼女に同行を願い出たのである。しかし彼女は、その申し出を拒絶する。
「ボクはパーティは組まない」と……。
時代:未登録
舞台:未登録
完結日:2016年1月16日
作者:いかぽん
トリーシャという名の冒険者の少女には、一つの異名があった。
『白銀の剣姫』というその二つ名を、本人は、過分なものだと否定する。
ソロで活動する少女冒険者、その戦う姿を見た者はなく、その活躍をペテンと嘲る者もいる。そんな彼女に、ドラゴン退治の依頼が舞い降りた。
彼女の友人冒険者が依頼を受け、彼女に同行を願い出たのである。しかし彼女は、その申し出を拒絶する。
「ボクはパーティは組まない」と……。
個人的には、書き手の方々にこそお勧めしたい作品です。 起承転結、キャラの魅力、伏線の張り方。 どれ一つとっても、ランキング上位作品とくらべて遜色なし。 物語を作る上で必要なすべてが、この作品には込められています。 その上で、この作品の作者様の魂の叫びが聞こえてきませんか?「ボクっ娘はいいぞ」「女の子同士のスキンシップはいいぞ」 という、魂の叫びが。 他にも探せば見つかるかもしれません。 私は見つけましたが、敢えてここでは伏せておきたいと思います。
主人公の少女は決してパーティを組まない凄腕の美少女冒険者。なんでパーティを組まないのか?そのような謎をもったキャラクターを主人公として、展開する物語なのです。プロットだけいうならシンプル。しかし、それを「物語」として見せる技術が高いのです。創り出したプロットの枠でどのような物語を展開できるか、その構成力が高いのだろうと思います。そのプロットで可能なことの境界線をしっかり認識しているのだと思うのです。ですので、物語が引き締まっており、純度の高いエンタメとして出来上がっていると思うのです。一読する価値のある作品であると思います。