評価:★★★★☆ 4.3
吉野里桜は死んだ母の借金を払うのに一生懸命な十九才。ご飯をお腹いっぱい食べることをとりあえずの人生目標にしている。
そんな彼女にまさかの玉の輿話が降ってわいた。相手は遠縁に当たる旧華族の若き当主。新手の詐欺かもしれないと用心しながらも、もはやあとのない里桜はその話を受け、旧華族の奥様となる。
そしてやって来た山の中の広大なお屋敷で初めて逢った彼は、不思議な金色の瞳をしていた。
薔薇園の幽霊、里桜と顔がそっくりだったご先祖さまの遺した想い。
いつのまにか胸に宿った恋心ひとつを武器に、鷹森家七百年の呪いからはたして里桜は愛しい人を護りきれるのか?
いろいろな意味でたぶん?純愛ロマンスです。
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
美味しい食事は幸せを運ぶ。 香ばしいスコーンの香り、食器を並べて準備するときめき、そっと冷たくあるいは暖かい舌触り。手のひらに触れるスプーンの手触り。大切な人と囲んだケーキの蝋燭の灯り。 少女は美味しいご飯をいっぱい食べれることを夢見ていた。 愛を注いだ母はあっさり恋人と逝った。 借金を肩代わりしてくれるという名家の嫁として彼女はそこに向かう。 意地悪で暖かな夫。優しい夫の従兄。 忠実な召使たち。そして魑魅魍魎。 薔薇園を守る霊。生涯を愛に捧げた娘たちの想い。 その支えの手が集う時、止まっていた時が動きだす。 七〇〇年の呪いは愛ゆえに。 七〇〇年の守護は約束と言う呪いゆえに。 愛する人と始まる今日をどうぞ応援してください。