評価:★★★★☆ 3.5

 公海暦3年。

 新大陸からの侵攻と内紛によって六大公国が、新たに統一国家として再建されて三年。

時代の流れによって、多くの寺社や儀式が排除されようとしていた。

 その波に乗じるかのように、過去の『ある少女』が唱えた、絶対的な秩序による統治を主張する集団が、軍や国家、民間を蚕食していた。

 彼らは「ムダなもの」「秩序を妨げるもの」と称して寺社仏閣を打ち壊し、それらにまつわる文化財や書物を焼き尽くし、テロ活動を行う。

 そんな新たな『宗教』がはびこるなか、水上の社殿、盤龍宮にて回収作業にあたっていた軍の調査員、小早祈は、海にそびえる大鳥居の下に沈む、小舟型の筐体を発見する。

六公時代初期……あるいはその前の時代、『樹治』と呼ばれる年代のものと推測されるその中に眠っていたのは、花嫁姿をした少年だった。

戦国の世から数百年を隔てて蘇ったその子を、様々な思惑を秘めた異形が付け狙う……

「樹治名将言行録 ~鐘山環伝~」から三百年後の世界をえがく、魔と法と神とが入り乱れる和風ファンタジー。

作者の悪趣味全開のヤケクソでえがく、ブラックジョークだらけの挑戦作です。


話数:全12話

登場人物
主人公属性
職業・種族
  • 未登録

時代:
舞台:未登録
雰囲気:
展開:未登録

その他要素