魔法使えないけどいいですか? 完結日:2016年4月11日 作者:楠木尚 評価:★★★★☆ 4.3昔から友達を作ることが苦手で一人ぼっちだった俺は、 ある日魔法少女がレンタルできる店があるという話を聞いた。 魔法で友達を作ることができるかもしれない、そう思いその店へと足を運んだ。 だが俺がレンタルできたのは魔法が使えない魔法少女だった。 話数:全13話 ジャンル:ファンタジー 恋愛 現実世界恋愛 青春 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 魔法使い魔法少女 時代:現代 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 大学生 文学 魔法 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
正直、読み始めたときの気持ちは微妙なものでした。先の読めない上、なろうの主流からは外れた現代が舞台の作品。どうしても「面白いのか?時間の無駄にならないか?」と疑う気持ちがありました。中盤に入ればそれらの不安は一切吹き飛びました。後半はもう終わらないでくれ、いつまでもこの雰囲気を味あわせてくれと願い続けるような気持ちで読み進め、気づけばエンディングへ。主人公がタバコを吸う仕草、夜眠れないときの動作、これらの丁寧な生活描写が、こちらの気持ちを小説を見てる視点から、小説に入った視点へと導いてくれます。冬を舞台にした切なく儚い雰囲気に酔いしれることのできる、非常に良い物語でした。
良作ですよ。読んでいるときにはドキドキやワクワクといった気分の高なりがあると思いますが、これは見事に上げて、下げて、上げてくれました。これぞドキドキ恋愛ですね!私、男で15~17才なのですが、こんな恋愛したいなぁ、なんて思ってしまいました。この作品に出てくるヒロイン、どこかに居ないんですかね……。恋人が欲しい方。とりあえず、この作品で疑似恋愛してみませんか?
とても読みやすい文体。一話一話の量もちょうど良い感じで、二人の心理もすっと心に入ってくるよう。気分よく読むことができました。ネタバレになるかもしれませんが、作品タイトルが本文中でこういう形で出てくる作品、かなり好きです。ただ、もう少しだけ話を膨らませても罰はあたらないと思うのですよ。二人の生活をもっと覗いてみたかった。魔法が使えないという設定をもう少し使えたなら、話が広がっていったのかもしれません。ただ、そうなると作者様の狙いとは違ってしまう気もするので、何とも言い難いところ。
何気なく読んだら止まらなかったのです。設定からして面白いのですが、そのアイデアだけで勝負していない。心理描写とか何気ない肝心なのですが、素晴らしく上手いのです。魔法少女淡々としたセリフと孤独な大学生の会話。面白いけど、切ないよ。天才じゃないかと思った。いずれ表に出るような才能の人ではないかと思うのです。転生でもないし、異世界でもない。でも、面白い物語は確実に存在するのです。だから、ちょっと読んでみてほしいのです。