蒼井総一郎は事件屋である。
ある日彼は相棒の坂崎悠之介に裏切られ重要なデータを持ち逃げされる。
悠之介を探して彼の自宅を訪れる総一郎だったがそこはすでにもぬけの殻だった。丁度その時常連客から依頼が持ち込まれる。
依頼内容は坂崎初香という幼女の誘拐。客によればそれは悠之介の娘だという。
聞いたこともない元相棒の隠し子話に不信感を抱きつつも交渉の札とする為これを引き受ける総一郎。
人気のない山奥の廃墟のような一軒家。更にその地下室というあまりに世俗からかけ離れた場所。そこに確かに娘はいた。
娘は突然侵入して来た大男に驚き気絶する。総一郎はその身体を担ぎ上げ家を後にするが一歩出たところで突然の襲撃を受ける。
全身黒ずくめで異様な体術を使う襲撃者に傷を負わされつつも何とか切り抜けて逃走する総一郎。騒ぎの中目を覚ました娘を連れ事務所へと戻った総一郎を待ち受けていたのはバイトの川原浮音。彼女は依頼主に子守として派遣されたという。
浮音に初香の相手を任せた総一郎は呼び出した知り合いの医者に黒ずくめから受けた傷の治療を受ける。
医者は帰り際、初香の体質について総一郎に忠告する。
長く付き合うつもりもない総一郎はあまり気にしていなかったが、翌日起きてテレビをつけると事態は急変していた。
初香の自宅焼失と悠之介の死亡がニュースに流れていたのである。
慌てて依頼主へ電話し初香を引き取るよう交渉するが、それを聞いた初香は事務所に残ることを希望し、自身の誘拐をネタに総一郎を脅迫。
子供の脅迫に屈するわけにはいかないと総一郎が出した条件は悠之介の反故にした契約の違約金を初香に支払わせる事だった。
事務所で働きつつ返済し、その期間だけ事務所に住まわせるというこの提案を初香は渋々ながらも了承する。
こうして事件屋、蒼井調査事務所に坂崎初香という幼女メンバーが加わることになったのだった。
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