評価:★★★★☆ 4.2
誰が何のために創造したのかわからない十二の広大な迷宮――。
その迷宮により構成された星の名は「迷宮惑星」。
星の住民、ヒト型知的生命体「ビィ」は迷宮の中で生まれ、さまよい、いずこかへと消えていく。
彼らの前に立ちふさがるのは天敵たる虫型人間「ヴァーミン」。
死闘の果てに見えるものは何か。
これは遥か彼方の宇宙に閃く命の光の物語――。※ヒト型生命体ビィとその天敵ヴァーミンたちとの戦いを軸に、秘境探索、脱獄、冒険、レース、ホラー、サスペンス、成長…etcを各章ごとに描いていくオムニバス形式です。
各章はゆるやかにつながっていますが基本的に1話完結なので負担なく読めます。
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:残酷な描写あり
この作品は三人称で構成されているのだが、下手な奴が三人称で作品を書くとごちゃごちゃとしてわけのわからないことになる。 しかし、この作品はそういうところはなく、しっかりと周りの情景が頭に入ってきた。 設定自体も斬新で今までにない感じなので是非一度読むことをお勧めします。 これからの更新を楽しみにしたいと思います。
たぶん最初は、本作固有の言い換え言葉が多くイラっとするかもしれない。私はした。イラッと。しかし、読み始めて数分、コーヒーを一杯飲み終えた頃。この迷宮惑星の鮮明なイメージが私の頭にはあった。すっかりと迷い込まされてしまったのである。短い文章でありながら、緩急を利かせた展開にぐいぐい引っ張られてしまった。はぁ、もう・・・びっくりしちゃったな。
一体どれ程の広さがあるのか、全く見当すらつかない超、超広大な人工迷宮(サイバー・ダンジョン)。それが本作の舞台です。人型生命体のビィと敵対する、残忍な昆虫型生命体ヴァーミン。奴らに追われるビィ達は改造武器ならびに、門術(ゲーティア)と呼ばれる超能力を駆使してこれと立ち向かいますが、現状はかなり劣勢です。常に死と隣り合わせの世界で、細々と探索を繰り返す彼らに、果たして安息の地は見つかるのでしょうか?圧倒的なスケール感を誇るこれは傑作です。ハイセンスかつクールな世界観を存分にお楽しみ下さい。
十二の大迷宮がひとつになって生まれた星、迷宮惑星。ヒト型知的生命体「ビィ」は迷宮の中で生まれ、死んでいく。破滅に瀕した故郷を救うため三人の若きビィが今、旅立つ。弐瓶勉の漫画のような独自の世界観は独特で良く出来ている。丁寧な描写により紡がれる物語はとても重厚で、読めば容易く読者を迷宮惑星の世界へと引き込んでくれるだろう。評価されるべき作品だと素直に思う。どうか読んでみて欲しい。読んで当たりの作品だ。決して読んでみて後悔はしない。是非、読んでみて欲しい。