俺だけ帰れるクラス転移 完結日:2016年5月25日 作者:アネコユサギ 評価:★★★★☆ 3.9ある日、クラスメイト達と共に異世界に召喚された羽橋幸成。深い森の中にあった石碑に書かれていた彼の能力は物を移動させる『転移』。彼と同じく様々な能力に目覚めたクラスメイト達。そうして突然始まった異世界サバイバル。極限状態の中……彼は気付いた。自分だけが日本に帰れる事に。第一部完。第二部完。書籍化しました。 話数:全233話 ジャンル:ファンタジー 異世界ファンタジー 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:異世界 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 クラス転移 サバイバル ステータス レベル 交易 異世界転移 能力 魔法 注意:残酷な描写あり なろうで小説を読む
この作者のもうひとつの作品もそうですけど、この作者は非常にうまいんですね。小説作法やプロット構成のうまいんですけど、主要なターゲット読者の心情に寄り添うやり方が上手いんですよ。スカッとする、ゲラゲラと笑える、そのさじ加減が実に絶妙であるわけです。素でやっているとは思えないほど、よく練られて、効果が高い。まあ、意図的にやっているのでしょうが、そういう意味では「非常に頭がいい」。そりゃま凡百の童貞少年らは手玉に取られるはずです。ある意味ではライトノベルの性格を代表する書き手だと思います。そのホモソーシャルなあり方も、単純に作品の水準としても。作品としてつまらなければ、小説の性格なんて一顧だにされませんから。この人はこのサイトでは最も優れていて、最も危険な作家です。
こちらの作品は『なろうクラスの皆と異世界に転生させられたよーっ系私だけ帰れるんです風味欲望にリアルなヒエラルキー添え』ですなぁ。独特の世界観と読者を惹きつける切り口は素晴らしいですなぁ。内容も文体も読みやすくて、すすーっと読み手の想像力を掻き立てて、どっぷり前のめりになって読んでしまいますなぁ。皆様、7月の夜長に素晴らしいファンタジーを読まれてみてはいかがでしょうか。
彼曰く、普通の高校2年生。 とある日の授業中――。 謎の場所へ彼らは移転していた。 羽橋 幸成とその他クラスメイトは移転後、自分にしか見ることが出来ない能力表示。 ステータスを見ることが出来るようになり戸惑う。 その過程における主人公たちの反応は至極当然。 ファンタジー系ゲームやライトノベルを嗜んだことがある人物だけがクラスメイトではない。 クラスメイトの多種多様な人物を最適な配置で描写する。 成長過程における。子供故の甘さ、未熟さ、欲。 薄氷上に存在する、偽りの団結は彼らに何をもたらすのだろうか。 モンスターを倒せばレベルは上がる。だが、心も一緒に成長する訳ではない。 この作品を読もうと思っているあなたへ送ろう。 異世界において地味という言葉は最高の褒め言葉であると知る。