評価:★★★★☆ 4.3
化石燃料が枯渇寸前の近未来。国全体に地雷をばら撒き、物理的に鎖国した中東のサヘランを舞台に、その激動の時代を生きる名も無き地雷掃除人を描いた作品。彼は世界を救うヒーローでもなく、大衆を導く指導者でもない。後ろ向きな性格で捻くれ者の地雷掃除人レンは、果てしない地雷原で何を感じ、何を思うのだろうか。近未来のハードボイルド・ヒューマンドラマが、ここに幕を開ける。
話数:全140話
ジャンル:エピック・ファンタジー ヒューマンドラマ
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:近未来
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
近未来……エネルギーを失った人類は、新エネルギーを得た中東のとある国家に目をつける。しかし閉鎖的な国民性ゆえに、その国は自国内に地雷を敷設し、穴熊を決め込んだ。この事態に国連は地雷掃除人を招集し、事の収拾にあたる。そんな地雷掃除人の一人、レクトガン・シュナイドは、凄惨な過去を持ちながら、人の命を奪う地雷、仲間たち、過去、現地民と向き合っていくことになる。重厚で時に軽快、シリアスな展開とクスッとする場面、力のある地の文と躍動感あるセリフがハードボイルドなヒューマンドラマを演出。読んで後悔なし、ぜひ手に取ってみてください。
地雷と聞いて思い浮かべるのは、想定外の事態で失敗すること。 だが主人公が向き合うのは、資源の利益を独占するため、悪意を凝り固めた対人兵器だった。 一般人すら躊躇なく殺傷するそれは、一命を取り留めても長く後遺症を残す。 神に与えられたチートはなく、口を開けば自虐的なジョークばかり。 美人で甘党のパートナールウに、常にふよんふよん浮かんでいるピンク色地雷探知機ポォムゥや、ジョークを飛ばし合う気の合う個性的な仲間たちが物語に華を添える。 対地雷兵器は日本刀やアーチェリーの形と(作品中の)開発者の趣味を反映した独創的な物ばかり。 人付き合いが(表向き)苦手な男が主役の、砂煙と火薬の匂いが漂うハードボイルドネットノベル、ここに開幕。
次世代エネルギーの独占のため、中東のとある小国が無数の地雷を設置します。これは、それらを撤去するために集められた、地雷撤去のスペシャリストたちの物語―― 目立つことを嫌う、さりげない格好良さの光る主人公。 美人パートナー、愛くるしい地雷探知機、楽しい同僚たち、そしてオ○マさん(笑) 個性的の一言で片付けられない面々が、大活躍(時々暴走)です。 「戦闘」とは違う意味で、彼らは命と向き合い、地雷と「戦って」いるのです。 この設定の珍しさに興味をひかれた方はぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか? 気付けば彼らの世界にはまってしまうかも♪