新潟県妙高市山中の邸宅から、左腕を切断された死体が発見される。
邸宅の持ち主、菊柳(きくやなぎ)家の人々は、死体の身元に心当たりはないと答えたが、「左腕が切断されていた」というその状況から、巷間にはある噂が流れ始める。
「隻腕鬼(せきわんき)が復讐のために山から下りてきたのだ」
身元不明の浮浪者が、たまたま隻腕鬼と遭遇したために殺された。そして、隻腕鬼が自分の復讐が始まった証として、「自分と同じように」死体の左腕を切断したのだという。
隻腕鬼を生んだ三十年前の事件が、時を越えて甦る。
新潟県警の依頼を受け、素人探偵安堂理真(あんどうりま)が捜査に乗り出すも、またしても左腕を切断された死体が……。登場人物
事件関係者
菊柳源市(きくやなぎげんいち)
菊柳興産会長。かつては絶大な権力で地元に君臨していた。その威光は今も残る。菊柳可南子(きくやなぎかなこ)
源市の娘。若い頃は間多良春頼と恋仲だった。現在は光一と結婚。玲奈を娘に持つ。菊柳光一(きくやなぎこういち)
入り婿で、可南子の夫にして菊柳興産社長。菊柳玲奈(きくやなぎれいな)
可南子と光一の娘。菊柳次晴(きくやなぎつぎはる)
菊柳家親族の青年。菊柳家敷地のどこかにあるという、先代のお宝を探している。沖庭晋太郎(おきにわしんたろう)
菊柳家に仕える執事。間多良春頼(まだらしゅんらい)
かつての可南子の恋人。三十年前に左腕を失い失踪。隻腕鬼の正体と噂されている。警察関係者
丸柴栞(まるしばしおり)
新潟県警捜査一課刑事。中野勇蔵(なかのゆうぞう)
新潟県警捜査一課刑事。美島絵留(みしまえる)
科学捜査研究所研究員。桑原(くわばら)刑事
所轄署である新井署の刑事。加藤(かとう)刑事
桑原の後輩刑事。安堂理真(あんどうりま)
恋愛作家にして素人探偵。江嶋由宇(えじまゆう)
理真のワトソン。「カクヨム」にも掲載しております。
隻腕鬼 ~安堂理真ファイル02~
完結日:2016年7月9日
作者:庵字
評価:★★★★☆ 4.1
話数:全25話
ジャンル:ミステリー
時代:現代
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象