評価:★★★★☆ 3.8
通信制高校に在学しながら古物商に非常勤職員として勤める、人のいい少年、繋句(つなぐ)。
彼はある日、公園で行き倒れの老人を助ける。
老人は自分を大魔術士だと告げ、助けた礼にと少年に数々の魔法を与えた。
世界を渡る魔法を得た少年は、異世界へと訪れる。
その異世界は美しさが地球とは逆の基準で構成された、エルフたちの蔑まれる奇妙な世界だった。異世界じゃダメでも地球じゃ美少女。そんなエルフたちに好かれて、日本の文化と魔術の力で異世界の暮らしを変えていきます!
※21話で一章終了しました。
※59話で二章王国編、終了しました。
※一話の文字数が長かったので、22話から一話6000字→3000字前後に短くします。ご了承ください。
話数:全96話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:ご都合主義
注意:R15
異世界転移の物語は数多いが、この物語は「異世界とは?」という問いに一つの回答を明確に出している。 美的感覚や価値感覚が地球と真逆なのだ、この物語の異世界は。 眉目秀麗なエルフが醜いとそしられる、私達の感覚から言えばおかしな世界。 可愛い女の子が自分は醜いからと卑下していたら? 助けてあげたくなるのが人情だろう。 なぐさめたくなるのが男の子ってやつだろう。 涙を笑顔に変えるため、チート級の魔法を振るう。 それの何が悪いんだ。 一見きれいごとのこの話をしっかりした話にしているのは、作者の豊富な知識の恩恵です。 地球で培われた知識や科学は、異世界の住人たちの恩恵となり、遂にはこり固まった価値観すら突き崩します。 そこには安っぽい英雄願望はなく、ただただ困った人に手を差し伸べる善意が描かれています。 世界を変えるその術は……きっと魔法という名の優しさなのです。