評価:★★★★☆ 4
『龍玉』。それは人族やエルフ族、獣人族など様々な種族が住む、龍神が創ったとされる世界。オクトはその世界で『混ぜモノ』と呼ばれる忌み嫌われた存在だった。
異世界だけど前世の知識を持つオクトが、その知識を使って平穏に生きる為に努力していくうちに、いつしか『ものぐさな賢者』と呼ばれるようになる話です。
※この話は、主人公オクトの人生を書いたものであり、のほほんと続きがあるような話で終わります。主人公が超強いということもなければ(現代知識を使って事件解決はしますが)、恋愛成就でハッピーエンドという話でもありませんので、ご了承下さい。※この話は、番外編を何作か書いております。もしも読まれる時は、ものぐさな魔術師→ものぐさな賢者 短編集→危険な魔族→記憶喪失な男の順に読むのが一番スムーズかと思います。無敵な歌姫に関しては、どのタイミングで読んでいただいても大丈夫かと思いますので、よろしくお願いします。
※一迅社文庫アイリス様から、幼少編と学生編が書籍化しております。皆様ありがとうございました。
話数:全144話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
複数の種族が住んでいますが、混沌湖という時空が混乱する湖によって世界が分断した『龍玉』という世界。複数の種族の混血である『混ぜもの』であるオクト嬢は転生者でした。可憐な容姿に深い知性のオクト嬢ですが、『混ぜもの』に引け目を感じて森の奥に引き込もろうとします。ですが、前世の知識に知性に容姿のせいで厄介ごとを引き寄せてしまいドツボにハマり更に悪目立ちして皆から『ものぐさな賢者』と呼ばれるようになるお話です。サブキャラクターも光ります。オクト嬢の小市民たろうとするド壷な行動には涙します。平凡な引き込もり生活を目指すほのぼのなお話のはず?
転生した主人公が、前世たる現代の知識を応用した魔法の使い方を披露します。これだけだと、テンプレートなストーリーに思えるかもしれません。そこに加わるスパイスが、主人公の特性。以下に列挙します。・その世界の忌み子・その劣等感の塊ゆえに、自己を過小評価しすぎる・物事に対し、反発ではなく、あきらめる・自己の倫理観は、前世のものに沿っているが、周りにそれを強要しない。・つまり、優しすぎる引っ込み思案。このおかげで、読んでいて安心できず、主人公の周りを固める脇役とともに、我々読者も常にハラハラさせられ、いずれ主人公は、誰も知らないところで死んでしまうのではないか??と思うくらい、主人公の人生は順調に進みません。しかし、それゆえに、ストーリーに程よい山・谷があり、盛り上がる展開となっています。読み応えのある小説を求めているあなた、ぜひタイトルをクリックしてください。