評価:★★★★☆ 4.3
異世界で死したはずの魔王。
勇者の手にかかり絶命したはずの彼はなぜか、現代の地球、それもアメリカの荒野に建つ一軒のハンバーガーダイナーの前に立っていた。
今は廃線となったアメリカの有名な国道ルート66。
その国道沿いにひっそり建つハンバーガーダイナーを営む少女と、死に損なった魔王の奇妙な日常と恋。(『6倍数の御題様』よりお借りした御題を使用した作品です)※本編及び番外編完結済――イーストプレス様のレガロシリーズより書籍&電子書籍化されました!――
話数:全102話
ジャンル:ラブコメ
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
『魔王はハンバーガーがお好き』は書籍化去れた作品です。アメリカの有名なルート66を題材にして魔王と師匠と呼ばれる少女の物語です。個性豊かなキャラクターが沢山登場して面白かったです。私はこれを読んでバーガーキングをイメージしながら読んでいますし、師匠と魔王の関係が好きです。一話が短いですが、次々と続きを読みたくなる作品でした。
何処にでもあるファンタジーっぽい世界。勇者に殺されたはずの魔王が現代アメリカにトリップ。両親を喪い、廃線となった国道沿いのハンバーガーダイニングを営む少女に出会います。 初めて食べたハンバーガーの味に感動した彼は少女を師匠と呼び共に歩んでいく道を選びます。 少しずつ幸せになっていく二人に「がんばれがんばれ」と言いたくなる素敵なお話です。現在完結され、外伝を不定期で連載しております。暖かくて優しいハンバーガーをお召し上がりください。
なんだかじんわりと来るおもしろさです。最初読んだ時は、そのゆるさにばかばかしいと乾いた笑いを漏らしながら読み始めたのに、2話3話と進むほどに、じわじわと「くる」のです。気がつけば、魔王はハンバーガーがお好きワールドにどっぷりつかってしまいます。一つ一つは派手な笑いではないのに、それがたまらずツボにはまって行く筆致は見事としか言いようがない。そして緩い笑いをベースに、漂う空気は暖かく、優しくて、ほのぼのと幸せになれる。さりげなく描かれる人間味は、ふと人との関わりという物を振り返らされたり。たまらない味わい深さがあります。爆笑するような笑いではないけど、いつまでも笑いを引きずってしまう、その日一日ふと思い出しては笑って顔がにやけてしまう、そんな緩さを楽しむ作品だと思います。でも、ほんっとに、くだらないなぁ、と思いますwでもそこが、最高です!
魔王なのに戦闘も魔法もありません。でも、現代のアメリカの、田舎のハンバーガーを売るお店で、本当に温かな幸せを掴みます。魔王なのに、ではなく、魔王だからこそ。店長の女の子と、じれったくなるぐらいの速度で距離が縮まっていく様子に、ハラハラしたり、ドキドキしたり、泣いたり、喜んだりしてしまいました。ほぼ一話ごとに完結の話なので、温かくほわっとした感触を残して読むことができ、次の話を楽しみに待っていました。もうすぐ完結とのことですが、その後の様子も含めて、まだまだ読んでみたい話です。素敵なストーリーを有り難うございました。