評価:★★★★★ 4.5
「人は、家族や友だちや仲間がいるから暮らしていけるんだよ。誰かに頼ったり頼られたりしながら生きていくの。たくさんの愛する人と繋がっていられるのって、とっても幸せなんだよ。ずっと一人ぼっちでいることなんかできないんだよ」
姉の言葉を信じ、すずなは過ごしていた。人と繋がれる喜びを知り、幸せな日々を送っていた。
そんなすずなの前に、ある人物が現れる。
この世にはツナガリタイヒトがいる。
誰にだって、ツナガリタイヒトはいる。
信じていれば、いつかツナガルことができる……。
話数:全69話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
素敵な恋愛小説です♪ お話は、高校で偶然隣同士になったすずなと秀馬、最初は考え方の違いから喧嘩ばかりしていますが…恋愛物にありがちな「あるある」展開も踏まえて、とても心温まる優しい恋愛小説になっています。 それからこれは、僕だけかも知れませんが、すずなの心の描き方や、優しい物語を支える文章が秀逸です。人柄が出る様な、嫌味のない優しい文章がとても不思議で魅力的で、ただもうその言葉を文字を追う様に、心地良く全編読めました。 人は一人では生きていけない。だから誰かと繋がっていく。繋がっていたい。 「ツナガリタイヒト」タイトルも素敵な小説です♪ そして僕はすずなと繋がりたかった…(男子が読めばきっと同じ気持ちになる筈)
中学生から高校生の頃の恋愛ってどこかぎこちない。告白しようとしても言葉が出ない。告白されてもなぜか素直になれない。そんな経験ありませんか?この作品の主人公たちも同じです。「好き」という最後の言葉がなかなか出ないし、好意に気づきながらも突き放してしまう。特殊な事情も相まって、なかなか一直線にツナガルことができない。決してまっすぐなストーリーではありません、でも主人公の思いはまっすぐです。何度すれ違っても、突き放されても「ツナガリタイ」という思い。その思いは叶うのでしょうか。うぶな頃の思いを振り返りながら、読んでいただきたい物語です。