評価:★★★★★ 4.5
二十二世紀、勤務中の事故で自分の小脳を人工の補助電脳と交換した元刑事の佐伯雅臣は、東京湾に作られたメガフロート(通称〈出島〉)の最下層で無気力な生活を送っていたのだが、ある日ハッカーの洋子と名乗る人物に目を付けられその無気力な生活を脅かされる事になった。そんな最中に元同僚の荒川和美警部補が、今彼女が担当している事件について雅臣に助言を求めにやってくる。その事件はエクステと呼ばれるサイバーウェアが絡む連続不審死事件だった。雅臣はこの事件の報奨金に目が眩み、洋子と共に独自に捜査を開始するのだったが…… ※佐伯雅臣シリーズの1作目です。
話数:全43話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
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職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
舞台は近未来。高度に発達した情報社会、電脳インプラント、巨大人工島、サイボーグ……。ブレードランナーや攻殻機動隊、最近のアニメ作品ではPSYCHO-PASSなんかが近い世界観。そこに往年のサスペンス小説要素をぶち込んだ、およそなろうではお目にかかれない上質SF。刑事物やサイバー関連への、著者の深い造詣から来る、描写、呼称、造語、風俗などの設定が、重厚な説得力を以て、あなたを東京湾に浮かぶメガフロート最下層へと連れていってくれます。長さも短~中編といっていい程で、纏まり方とその余韻も実にいぶし銀。やめ刑事、凄腕ハッカー、裏社会、陰謀、煮ても焼いても喰えない連中の腹の探りあい、あと辻斬りSAMURAI。どれかのワードにピンと来るなら是非オススメ。