評価:★★★★☆ 4.3
北の海に浮かぶ『白き島』。この島への入植を望む帝国と元から島に住む人々は、長い争いを経た後に約定を交わした。帝国は南に、島の氏族は北に、土地を分け合い別れて暮らそうと。
あるとき帝国の民の少年ガイウスは、境界を示す柵のそばで、氏族の少女を見かける。少女は狐の耳と尾を持つ獣人だった。ガイウスは彼女と交流を持ちたいと思うようになるのだが……。
獣人のいる異世界を舞台に、異なる文化背景を持つ人の少年と獣人の少女が、領土の境界で向かい合い、意思の疎通を図ろうとする物語。
話数:全9話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:古代
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
先住の民と侵略してきた帝国が争った島があった。 長きに渡る戦いの末、帝国は南側への入植を成功させたが、それ以上の野心は持たず、お互いに境界を侵さないという約定を結んで平和な時を過ごしていた。 だが、先住の民に属する少女が境界を跨ぎ、帝国側に踏み入ってしまう。 これはやむなき事情があったのだが、帝国側は「子供がした事」と見逃さず、少女を拘束する。 それほど身構えた理由は過去の事件にあった。 別の地域で蛮族の子供が境界をまたぎ、帝国の領域に入ってきた事を「子供のしている事」と見逃した結果、その子の手引きにより武装勢力が帝国に夜襲をかけた事があり、少女の行動はそれに重ね見られていた。 少女が罰せられ、南北の緊張が高まりかねないという状況の中、期せずして彼女に越境させてしまった少年が弁護を開始する。 これはその弁護に至るまでと、つたない弁護の結果についての物語。