ママ、私がもう一度、つれていってあげる。 完結日:2016年8月21日 作者:キュノスーラ 評価:★★★★☆ 4.3私の娘のシオリは、小学4年生。 算数が苦手で、国語が大好き、読書が大好き。 そして、ちょっと変わった趣味を持っている―― ※フィクションです 話数:全4話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 女主人公 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 イマジナリーフレンド うちの子の趣味が変 ホームドラマ 吟遊詩人 姉と妹 日常 母と娘 物語 王国 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
主人公の娘であるシオリは、妹に物語を語る。それはあまりにも語りとして完成した。それもそのはずで……?誰にでもある自分だけの物語。大人になるにつれて、それを語る事を、いつから怖がってしまって、いつからそこへの扉を閉じてしまったのだろう。大人はその世界へ行けないのではない、行き方を、そこの扉の鍵をどこかに無くしてしまっただけ。でも、きっと誰もが胸に、胸の中のどこかにあるはずのそれは、それはきっと……それは、王国への鍵。きっと読んだ人の胸の扉を開けてくれる優しい物語。その扉は既に開いております。
小さな頃、あなたが持っていた美しい鍵を覚えているだろうか。その鍵で秘密の扉を開いてみれば、扉の先には素晴らしい物語の世界があなたを待っていた。美しい姫君に勇敢な騎士、素晴らしい魔法つかいに、悪戯好きの妖精たち。そんな友人たちの待つ世界の扉を開かなくなったのはどうしてだろう。勉強や仕事が忙しいから? ぼんやりしている暇なんてないでしょ!一人でいるのはカッコ悪いから? 部屋にこもってないで外に出かけてきなさい!物語の世界から無理やり連れ出そうとする大人をあれほど嫌っていたというのに、気づけば自分たちが同じことを子どもたちに強いてはいないか。一度なくした鍵はなかなか見つからないかもしれない。鍵穴だってすっかり錆びついてしまって、すんなりと扉が開かないかもしれない。けれど扉の先の世界はいつでもあなたを待っている。一度紡がれた物語は、決して色褪せることはない。