評価:★★★★☆ 3.8
群羊県高砂市に本拠地を構える悪の組織『ブラックシネマ団』の大幹部、二神進一郎は、頭領である魔人ブラックシネマから地上外遊に訪れた魔王ルシフェルの護衛任務を命じられた。
二度の聖戦を経てすっかり平和になった現代社会。そこまで大事にはなるまいと高をくくっていた進一郎だが、数日後ルシフェルは団内で焼殺死体として発見されることとなる。
地下に建造された難攻不落の要塞。その密室で殺されたという事実と、過去に反旗を翻した神との再会という出来事から、その殺人は神の御業であると結論付けられた。しかしその結論に納得できず、この殺人は人の仕業ではないかと考えた進一郎は、真実を求めて同僚である布留火や真理恵たちと共に事件の捜査を開始した。その殺人は、神の御業か人の仕業か――不可能殺人の謎に迫る長編ファンタジーミステリ開演。
時代:現代
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
この物語はミステリー(神秘)×ミステリー(謎解き)が折り重なったスーパーミステリーです! 完成度が高く、こんな力作を無料で読めるのはもったいない程です。「その殺人は 神の御業か 人の仕業か」 冒頭の一文は作者様からの問題提起です。 神や魔王、魔人といった超常的存在が潜む、現実に似た世界を舞台に、とある密室殺人が起きます。 密室殺人なんて、神がいれば、魔法があれば……と、ファンタジーでは簡単に片付けられてしまいがちな出来事―― で す が ! 主人公・二神進一郎はそんな摩訶不思議な殺人事件に対し、悪の組織ブラックシネマ団の同僚たちと真相を暴くために論理的な解決に挑みます。 個性溢れるキャラ達も魅力的ですが、何より二神進一郎という唯一の人間こそが最も魅力で、ブラックシネマ団最凶の存在です。 この本格ミステリー、見逃したら損ですよ! オススメです。