六分儀 完結日:2016年9月25日 作者:小鳩子鈴 評価:★★★★☆ 4.2残業続きの仕事、休まらない家庭生活、すれ違う夫婦仲。親友の結婚式をきっかけに再会したのは、かつて恋人だった女性。 後悔、未練、懺悔――三十代になった今、あの頃を振り返りこの先を思う。 ※ ほのぼのありません。 話数:全4話 ジャンル:ヒューマンドラマ 恋愛 登場人物 主人公属性 男主人公 職業・種族 未登録 時代:現代 舞台:未登録 雰囲気:シリアス 展開:ハッピーエンド その他要素 R30 と言い張る 夫婦 妊娠/出産トラブル 病気/入院 注意:R15 なろうで小説を読む
妻とは目も合わせない 子どもはうるさい 親友の結婚式の二次会 再会する昔の恋人 ―――俺は、何のために生きている? 心に甦るかつての想い 何故、手放したのか 対話で近付く『距離』 誰と、何の距離を? 彼の目線から語られる、少し不思議でありふれた、でも決して他人事ではない物語。 『六分儀』―――それは遠く離れた二点を繋ぐもの。
残業が多く、家に帰るのはいつも深夜。気づけば、夫婦間の会話も消え失せていた。息子だけが何も知らず、元気にはしゃいでいる。さらには、自分の稼ぎで買ったマンションだというのに居場所がない。そういう生活に不満を覚えていた主人公は、結婚式に招待されることになる。結婚式場に行く途中に、主人公はかつての恋人と出会う。時間がまだあったことから、二人は馴染みの喫茶店に入る。そこで主人公は気付けば、彼女に今の生活の愚痴ばかりを話してしまっていた。主人公は無意識に彼女と自分の妻をいつも比べていたのである。そしていつの間にか、隣にいた妻の心は一緒に生活をしていたはずなのに遠く届かないものになってしまっていた。その遠いと思っていた距離は、主人公が思い込んでいただけだったのだ。その距離を測り、近くする方法は一つしかない。夫婦とはなんだろうか、結婚生活とはなんなのだろうか、と訴えかけてくる作品だ。
仕事で忙しく、妻とすれ違いの日々。互いに不満を持ちながら不干渉で過ごしていたある日、大学時代の友人の結婚式の二次会に出ることになった主人公。 そして、会場への道すがらに出会った元カノと、かつて行きつけだった喫茶店での語らい。 家庭の不満をぶちまけた主人公に元カノは言う。 「贅沢な悩みねえ」 元カノと共に喫茶店を出て、二次会場に着いた主人公が見たものは…。 あなたに伴侶がいるなら、どういうところが好きなのか思い出してください。 どうして結婚したのか思い出してください。 きっと、その人は、あなたにとって最良の半身なのだから。 そんなことを思い出させてくれる、大人向けの一編です。