評価:★★★★☆ 4.3
「俺はもう成長した普通の男だ、そんな相手に迂闊に関わろうとすれば、どういうことになるか分かっているだろう」
再会するはずのなかった娘の身体を壁に強く押し付け見据えながら、青年は一言そう言った。
叶わぬ結婚の約束の証を携えたまま成長した明晰な軍人の青年シンは、その誓いゆえに苦渋し、足掻きながらも生き続けていた。
やがてシンは自らの意志とは裏腹なまま、激化する内戦に飲み込まれていくさなか、たった一人の忘れえぬ存在であった少女マリーと再会する。
マリーが変わらず自分を想い続ける涙に、凍りついていたはずのシンの心は次第に揺れ動いていく。最終章、ようやく想いを確かめ合ったふたりは最後の決断の地へと向かった。
魔法のiらんど様との重複投稿です。
話数:全53話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:残酷な描写あり
国が東西に分かれた事によって幼い頃に生き別れたマリーとシン。この小説はその悲劇的ラブロマンスです。 途中から始まる物語は最初の展開から、同時進行で三つの出来事を語り始めます。それはまるで映画を見ている様で、悲劇的な過去が露になるにつれて、物語はその美しさを増して行きます。何故こんなにも、人の哀しみ、悲劇が、美しく感じるのか。 物語は前半は丁寧に紡がれて行き、途中から先の見えない激しい展開へと変貌して行きます。 この小説は美しくも、読み始めると先が気になり、止まらなくなる小説です。 嘘だと思うなら、試しに読んでみて下さい。(笑) 真顔。
壮絶な美貌を誇るヒロインのマリー。彼女は、毎日をどこか諦めたかのように過ごしていました。時々届かない何かに焦がれるような表情をするマリーに、読者はきっと胸が苦しくなるはずです。 そんなマリーには、ずっと思い続けている人がいました。幼い頃に恋をした、シンという少年が──。マリーは幸せだった日々と、シンの両方を突然に失います。しかし、長い時を経て、マリーとシンはどこか残酷で運命的な再会を果たすのです! マリーの悲しみと嬉しさ、キラキラと輝く世界の無情さ……。読んでいると止まりません。時間を忘れてしまいます。すごく続きが気になる……!今後のマリーとシンには目が離せません! 読んでみればきっとわかるはずです!