二十二世紀も終わり近く、とあるゲームの登場から物語は始まる。
世界初のVRMMOである【eNDLeSS・BaBeL(エンドレス・バベル】。
都内の高校に通うごく普通の高校生、麻宮桂一(あさみや けいいち)は、小学生時代からの幼馴染、糸田洋介(いとだ ようすけ)が【eNDLeSS・BaBeL】へと参加し、目を覚まさなくなったことを機に、このゲームに関する疑惑を深めて個人的な詮索を開始した。
だがその矢先、そんな彼の行動は彼自身に想像以上の恐るべき事実を突きつける。
ゲームについて調べを進めていたある日、知らぬ間に何者かによって拉致された桂一は、見たことも無い広大な施設で目を覚ますや、半ば強制的にゲームへと参加することになってしまう。
それは言うなれば「真の【eNDLeSS・BaBeL】」とでも呼ぶべきものだった。
虚構ではなく、現実世界で行わされる狂気のゲーム。
参加したプレイヤーには始めに一定の生存猶予期間が与えられ、それをすべて失うと殺処分が執行される。
生存猶予期間を得るには、他のプレイヤーを殺すか、交渉で譲渡してもらうより他に術は無い。
自然、そこは誰もが自分以外の全員の命を狙うという、非人道的価値観によって構築された世界が広がり、桂一もまたそんな世界で生きてゆくことを強要されることになる。
果たして、【eNDLeSS・BaBeL】とはそもそも何なのか。虚構と現実、双方のゲームにはどうした関係が存在するのか。
寿命……命を金銭のように扱う異常な環境の中、桂一は生き延び、脱出することができるのか。
狂える神によって造られた罪深き塔の全容は、桂一や他のプレイヤーたちの命運を抱いたまま、濃密な闇の深淵へその姿を潜め、容易に真実を晒そうとはしない……。
- 未登録
- 未登録
テーマとしては、仮想世界の人格に命はあるのか? あとデスゲーム的なノリですかね?殺伐としてる感じで、底知れない、最近流行ってるっぽい王様ゲームを自分は連想しました電脳世界で良くあるVRMMOモノじゃなくて、戦略や戦術で数値的な兵を運用するってのも個人的に新鮮なんとなくリアリティーが凄くて、世界観も凄いので、読むもの無いなーって人は読む事をお勧めします