とある人に捧げる百篇の詩 完結日:2016年10月20日 作者:橋本洋一 評価:★★★★★ 4.5とある人に捧げる詩というシリーズをまとめたものです 少しずつ溜めていきます 目標は百篇です すべてとある人に捧げる詩です 感情移入しづらいと思いますが、ご容赦を ※2016/10/20 17:00に完結しました 話数:全100話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 悲しい詩 悲恋 捧げる詩 現代 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
100篇の詩集。全部が揃った時に見えてくる、真実。「恋の詩なんて、ふわふわしている。甘い」などと言うのは、どうかしてる。この詩集は、一片一遍は甘いが(時に罪深く、時に女々しく)全体として見ると、劇薬。「とある人」という存在が占めている存在感は、恐らく、作者の人生に対して、無くてはならないものだったはずだと、私は感じる。しかし、あまりにも、こんな意見は非常に冷酷なのかもしれないけれど、「異界の住人」と「人間」の恋、とでも形容したらいいのか。とにかく、ハッピーエンドでは終わらない予感。それが、心臓を握りつぶされるような痛みをもたらす。少なくとも私は、そう感じた。お若い皆さま。ババアが一つ、ご忠告申し上げる。出会って、触れ合い、愛し合って下さい。ネット上あるいは、夢の中だけで会おうなんて、20年早い。愛は与えて、奪って下さい。とある人に捧げる百篇の詩、おすすめです。
これは、『すべてとある人に捧げる詩』である。では、ここに記されている《貴女》はいったい誰なのか?これが、この詩集を引き付ける最大の魅力である。詩の断片から少しずつ見えてくるが、雲を掴むかのように実像としては現れてこない。彼女なのか、母なのか、娘なのか、それとも片思いの相手か?いつの出来事なのか?生きているのか、死んでいるのか?はたまた、実在しているのかしていないのか?最初はそんな疑問符とともに、読み進めていくが、日常の一ページを切り取り、二百文字程度の言葉で思いを綴っていく、橋本氏の繊細な言葉遣い、文字の息遣い、世界観に吸い込まれ、そんなことは些末なことの様に思えてしまう。そう、これは詩という形式の、一つの恋愛物語である。そして、徐々に見えてくる関係性。予想される結末。現在、約90篇。100篇の詩が捧げられたとき、一体どんな結末を迎えるのでしょうか?