評価:★★★★★ 4.5
ミサさんはかつて世界最強とまで謳われた魔女でしたが、魔女会を追放され、今はひっそりと人間界で過ごしています。
小学3年生のまゆは大人しい女の子。本を読んで一人で空想することが大好きな子でした。ある日黒猫の後に付いて行くと、初めて見る木の扉の前へとたどり着きました。そして、まゆは毎日ミサさんに会いに行くのです。冬の童話2017参加作品です。よろしくお願いします。
話数:全5話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
風変わりな魔女と、友達関係が悪いわけではないけど少しだけ距離感を感じている少女との交流物語。人と違った魔女の感性の面白さ、魔女が語る別の魔女(自らを「偉大な魔女」と称する実に小さな魔女)の滑稽さ、サンタクロースをけなす魔女のユーモア、そういった要素を織り交ぜながら、そこで語られていくのはひとりの少女の踏み出す一歩の勇気と「鍵っ子少女」の心の隙間を埋める魔女の温かさです。終盤、ささいな(けれども少女にはとても大きくて深刻な)人間関係の綻びから学校に行かれなくなってしまった少女に対して、魔女は言います。「私が殺してやろうか?」そこから少女の周囲に変化が起こります。答えはすでに少女の中にあり、そうであるからこそ魔女は現れた。偶然を装った出会いでさえ、私は魔女の計らいが存在していたと感じます。だからきっと、この気まぐれな魔女があなたの前に扉を開くのも、もうすぐなのかもしれません。