評価:★★★★☆ 4.3
「私達の目に映るものは、実際は霞んで殆ど見えていない……そう、思いませんか?」
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緑に囲まれた古の集落、ユーディアル。
そこには、仲睦まじい少年と少女がおりました。長の娘アデュラリア、機械好きの少年イシティリオ。同い年の二人は、やがて各々の道へと歩み出します。
馬の嘶き、軽やかな挨拶とまたねの約束。
それは──さよならを告げる鐘の音で。大陸全土を巻き込んで多くの命が失われた、古代大戦。
西軍の将となったイシティリオを阻むのは、東軍を鼓舞する巫女、アデュラリア。
壮絶なその戦は、時の流れに眠るかのように、人々から忘れ去られてゆきます。──数千年後。
白く白い、リリーと呼ばれる清き力に誘われ、凍った世界の記憶が胎動を始めました。
これは、セレスと呼ばれる星が、人々が、それぞれの想いと邂逅する物語──。
「僕らは生きている──この、セレスに」
※小説サイト『マグネット』にて執筆の同タイトルの小説と同じ内容になります。
※The copyright of this work is in the author “Minazuki Akiho”.
Unauthorized reproduction is forbidden.
話数:全91話
ジャンル:エピック・ファンタジー 異能バトル
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:残酷な描写あり
青というと、ついつい澄み切った真っ青な空の色を思い浮かべてしまいますが、セレスティアルブルーという色は、少し灰色がかったクリアではない青色です。この物語は、その色と同じように、元気そうに見えても、心の奥に大きな傷を抱えた人物が何人も登場します。どうしようもない程の悲しみや苦しみを乗り越え、この先、彼らが晴れやかな顔で笑う日を迎えることが出来るのか、とても気になります。
少年と少女の出会い。緻密に設計された世界観。国同士のかかわり、関係。絡まり合う過去と現在。シリアスですが、どこかに光が、どこかに明るさが見え隠れする素敵なお話です。どこか不思議で魅力的な地の文に、あなたは魅了されることでしょう……。是非読んでみてください。自分の時間を潰して読む。その価値がこの小説にはあると思います。
他のレビューにもあるようにシリアスな部分が多い作品ですが、そのところどころであらわれるユーモアであったり、キャラの交流とで明るい雰囲気に代わったりするのがとてもすてき。 これからの国交や人物同士の交流がどのように展開していくのか、それぞれが抱える過去はどんなものなのかが期待できる一作。 個人的にアズロが好き。かわいい雰囲気が作品の中でいきいきしててGood( ^_^)b
タイトルに記された『ブルー』の文字に偽りなく、この作品には様々な青が登場する。 小さい物、大きい物、あるいは場の空気や雰囲気そのもの。 作品を象徴する色を大事に使っていこうという気合いと、それが一定以上の成功を収めている事が感じられる。 様々な『ブルー』に、幻想的なファンタジーの世界で出会いたいなら、この作品のページを開いてみてはどうだろうか。
文章がすごく丁寧に書かれている作品。特に情景が詳しくかかれているので、その作品の世界に入り込める。作品の内容も続きが気になる展開で、再び読もうと思える。シリアスな話が続くのかと思いきや、時々笑えたりとメリハリがあるのも良いところだ。文章力について悩んでいる方、情景を詳しく書くのが苦手な方はぜひ読んでみるべし!
タイトルにもありますが、続きが気になる作品です。少女と少年。それぞれを巡る過去と現在が複雑に絡まりあって、つづられていく物語……。今後、それぞれの過去がどんな未来につながって、どう解けていくのか、先が気になります。シリアスな内容ですが、途中途中に書かれたコメディタッチに描かれる登場人物同士の会話に、思わず笑いがこぼれることも。今後の展開にも、期待です。