評価:★★★★★ 4.5
沖縄行きフェリーの出航まで、あと2時間を残していた。しぶる弟から借り出した原付バイクに、テントと着替えを詰め込んだバッグを積んでの一人旅。いざ乗船と思いきや、腕時計の留め金が壊れた。左手首にだらしなくぶら下がったこの時計は、祖父が中学への進級祝いに買ってくれたもの。急いで原付のわき腹を蹴ってエンジンを掛け、市街地へと戻った。あった。扉には「時計店」と漢字で張り出されているので、目的の店で間違いないだろう……ある時計店の親爺さんとの思い出をつづります。
話数:全6話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
旅行の途中で偶然に立ち寄った時計店。その、時が止まった様なお店から物語は刻み出します。時に緩やかに、時に一足跳びに。目には見えなくとも、確実に存在し、共に存り続ける「時」の、優しさも厳しさも語ってくれる。そんな渋い飴色から、爽やかな青までが凝縮された一編。あなたも聞いてみてはいかがでしょうか。さぁ始まりますよ『時計店の親爺の話をしよう。』