評価:★★★★☆ 3.9
俺TUEEEしながら、幼女を保護しつつ、『異世界自体』の序列を上げていき、強制フラグの終末予言を撃ち砕いた愛と生贄の物語──。
主人公は、適当に投げられたダーツがブッ刺さり、異世界へと強制転移させられる。
そこで出会ったチョロい幼女神を上手く誘導し、カンスト突破ステを得た。
だが、調子に乗りすぎて異世界を滅ぼしてしまう。さすがに罪悪感がやべぇ、という所で空気を読まず強制リセットする幼女神。
そのせいで、全異世界の最下位──序列359605位となってしまう。
そんな幼女神を見捨てきれず、地球へ連れ帰って、一緒に異世界管理していく事に。ユルく好き勝手やって、名所や特産品作成、他異世界からの敵を撃退して序列が急上昇していく。
「でも、料理と女の子のためには本気出す!」……生贄、巨人の王、神槍、神々の黄昏、神殺し、北欧神話要素が入っています。
※カクヨムでも連載。
元はジャンルコメディだったため、二章中盤までは現在のファンタジーに合う合わないが大きいと思います。
何卒、ご容赦下さいますよう御願い致します。残酷な表現ありは、終盤の保険程度。
※2016/03/24 日間総合113位。
※2016/03/29 週間総合255位。皆様のおかげです!
話数:全180話
ジャンル:料理モノ
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
その他要素
別次元も含めた全世界にランキングがあって、神様がその順序を競っていたら。このお話はそこから始まります。神様に選ばれ、それに関わることになった主人公。導き手となるはずの幼女神は、無邪気すぎて彼を導いてくれません。そんな女神と行動しながら、空気が変化していくのは2章の途中から。ネタ満載のコメディから、熱いファンタジーへ。倒した敵が仲間になる王道展開。そこに無理がなく、むしろ当然と思ってしまう。嫌だった奴が、次の章では頼もしい仲間になっている。その流れが見事に描かれています。途中に入るキャラエピソードも秀逸で、彼らの言動に説得力を持たせてくれます。中でも、主人公のこだわりに関する理由には心を打たれます。優しくて正義感があってちょっと詰めが甘い。そんな主人公、尾頭映司。読んだ人は、きっと彼のことを応援したくなるでしょう。
タイトルから想像できる通り、大筋は程々にゆるいです。 楽天家(それも世界を半壊させるほど)の主人公・尾頭映司(おず えいじ)による一人称視点は、悲劇など起きないという安心感を与えてくれるでしょう。 ただ、その裏で粛々と語られていく登場人物達のバックグラウンドは、あまりにも暗く切ない。 この甘いお菓子と苦いコーヒーを同時に味わうかのような絶妙なバランス。 しかし、そこもさることながら、映司がそんな悲劇など片っ端からなぎ倒していくカタルシスが、もうただただ秀逸なのです。 だいたいボケてたまにツッコミ、ゆるりと成り上がる物語。 現実の閉塞感を吹き飛ばしたい時のお供に、是非。